GW以降、まともな営業ができない中で、J×Jはグランドメニューの大幅リニューアルに取り組んできました。その一連の動きの中でエチオピアの主食「インジェラ」をメニュー化できないか、と思い立ったのです。インジェラそのものについては、過去の記事で触れているのでそちらをご参照いただければと思います。
今回、フォーカスしたいのはインジェラの原料となる「テフ」です。テフというのはイネ科の植物で、エチオピアではその種子が主食となっています。世界最小の穀物とも言われ、栄養価が高いことから欧米ではスーパーフードとして消費が伸びつつあるのです。ミネラル分が豊富で高タンパクのテフは糖尿病患者に理想的な徐放性食品(中身が除徐々に放出されること、一挙に放たれるのではなく時間をかけてゆっくり出ていくこと)でありそうしたことからもキヌアに代わる次世代のスーパーフードになるのでないかと言われています。
なので、皆さんも是非テフを!、是非インジェラを!、
という話にすぐなってしまう高度資本主義情報化社会。
私は思います、
ほんとか?、と。
スーパーフードであることと、健康食品やダイエット食材はそれぞれ立ち位置と役割が異なるので一緒くたにしてしまうのはよくないですが、やはりこの手の情報には慎重になってしまいます。日々、新しい食材やメソッドが広告として提案され、飛び交いますが、ほんとに真なるものがあればそれは自然と定着し、継続されるでしょうから、一過的なものであるはずがないと。結局はファッションと一緒で、仕掛ける人がいて、仕掛けるための予算があって、仕掛けられる人がいるのだと僕は認識しています。1970年代に「紅茶キノコダイエット」というのが大流行していたらしいですが、ご存知でしょうか?
その後、
1980年代リンゴダイエット、こんにゃくダイエット、ゆで卵ダイエット
1990年代寒天ダイエット、黒酢ダイエット、唐辛子ダイエット
2001年ミネラルウォーターダイエット
2003年にがりダイエット
2004年グレープフルーツ、もろみ酢
2005年プーアル茶
2006年チョコレート、豆乳クッキー
2007年納豆、キャベツ
2008年朝バナナ
2009年夜トマト
2010年ヨーグルト
2013年鯖缶
と変遷し、ケトジェニック、ファスティング、低糖質、食べ順、体幹、グリーンスムージー、キヌア、他スーパーフード等々、ビリーは今も元気だろうか。
勿論、こうした情報のほとんどが出鱈目であるとは思っていないですし(真摯に取り組んでらっしゃる方も大勢いる)、ちゃんとやればちゃんと痩せるのだろうし、ていうか食材も方法論もはっきり言って関係なくて、「それを継続できるかどうか」が本質であるはず。
一方、そうした極論を抜きに、情報の精度と確度からすれば、その「事実」が誠実であればあるほど白日の下に出てこず、奥に潜まったまま、という印象を持ってます。胡散臭いことばかりの世の中を憂いているわけではなくて、「情報」というのは構造上、そういうものだと。検索してすぐに出てくる情報は当然、その情報が真であることとイコールではなく、多くが戦略と予算によってセクシーに着飾られたものであり、そんなことはわかっているはずなのに何故か誘導、扇動されてしまう、という…。そういう意味ではネットもテレビとそう変わらない。
脱線してしまいましたが、僕のスタンスは上記のとおりです。僕がひねくれてるところも多いにあるでしょうが、美辞と麗句を並べられても基本的には穿った目で見てしまっています。
海外旅行に行けない今だからこそ、世界の食文化や他国の料理を多く取り入れ、やれる範囲でエキゾチックに表現していきたいと思う中で、インジェラにスポットを当ててみることにしましたが、インジェラ及びテフに「エチオピアの主食」という以外の価値と側面がもし本当にあるのであれば、そこはちゃんとフォーカスしたい。勿論、仮にインジェラが健康によいものだとしても、J×Jに一回食べにきて何がどうなるというわけではありませんが、体験することを楽しんでもらいたいですいし、それをきっかけに何かが生まれれば有意義だと思ってます。
というわけで、まずは僕がスーパーフードであるインジェラを食べ続けてみることにしました。30日間、主食をインジェラにしてみたらどうなるか、を検証していきます。ああだこうだと御託を垂れ流しましたが、そもそも僕自身がみっともない身体をしているので、そもそも何の説得力もありません。ダイエット企画をはじめたいわけではないのですが、これを機に少しでも痩せたらいいなと思ってます。
*7月12日以降、店舗の営業は平日のランチタイムのみで、ディナーは営業しておりません。インジェラの販売はディナー営業再開に伴い始める予定です。