Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

よろずやジャーニーの商品紹介②「おうちごはんに冒険(ジャーニー)を」前編

4月以降、飲食業界がテイクアウト/デリバリーに大きく舵を切った時、「ああ…、これはシェアの取り合いになってウチの弁当の販売数、減るなあ」と感じた。実際は程なくして緊急事態宣言が発出され、テイクアウト中心で営業を続ける店舗と休業を選択する店舗で分かれたことにより、最低限の販売はキープすることができている。

ただディナータイムに関しては前回の記事でも書いたように、もうテイクアウトしか手段がないわけだから、競合ひしめく中でのバチバチな乱戦になるのは必至で、特にこれといったキラーアイテムがない自店にとっては眼前の関ヶ原に飛び込むのはどうなのかなあ、という気持ちを拭えずにいた(今は「多国籍料理」というのはこれ以上にない差別化だと思っているが、いかんせん工数がかかる)。


時同じくして、物販をメインに据えたよろずや計画を全速力で推し進めてきたわけだけど、その過程において、健康管理・栄養・野菜摂取・免疫などのワード(切り口)が浮かんだ。自分が会社員で、リモートを余儀なくされた場合、おそらく自分が辿るであろう食生活に戦慄した(家では全く料理しない)。であればサクッと栄養及び野菜摂取、少なくとも気休めになるものがあったらいいなと考えるだろう。そして、そういう人は少なからずいる。であれば、こうした需要をカバーできる商品を開発し、よろずやのラインナップに並べようと考え、まずは「飲む納豆」の制作に着手。

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これはまああっさりと挫折したのだけど、次は「食べる青汁」に挑戦。

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この「食べる青汁」をそれこそ納豆に混ぜてみたりだとか、岩のりと合わせてみたりして色々使い勝手を検証してみたのだけど、青玉がどうのというよりも、むしろこの試行錯誤そのものが楽しいな、と。この試行錯誤そのものが価値になるのではないかと考えた。「食べる青汁」は他に商標登録があったことからも(ウチみたいなお店が路地裏で食べる青汁を謳っていたとしても文句は言われないだろうが)、商品名を「青玉」に変更。


となると、自然と「赤玉」を作りたくなる。赤と言えば唐辛子だろう、ていうか在宅の皆さん、「辛いの求めてるんじゃない?刺激欲してるでしょ?」となり、J×Jにあるありったけの辛味を詰め込んで、赤玉を開発。

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この連続リリースが4月の第2週、緊急事態宣言発出と同時期だったのだけど、こうした過程を経て、J×Jは「おうちごはん」の対の概念となる「飲食店のテイクアウト」ではなく(勿論それもやってるし、それも楽しいのだけど)、「おうちごはん」そのものにアプローチしたほうがいいと考えた。まずそもそもマーケットの大きさが違う。そして、刺さればリピートにも繋がる。手離れもいいし、差別化にもなる。にもかかわらず、コストも抑えられる。にもかかわらず、ゲストもお店も楽しい。「子供用の甘いカレーに赤玉入れたら味変に成功したよ!」とか「青玉をチーズと一緒に焼いたら、青臭さが調和されていい感じだったよ」とか、お買い上げいただいたゲストとのコミュニケーションが生まれる。


こうした流れの中で、「おうちごはんに冒険(ジャーニー)を」というコンセプトを掲げて、新作を続々とリリースした。そして、これからもし続ける。そういうの一番の得意分野だから。

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