Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

J×Jの結論(メニュー編)

コロナ禍におけるJ×Jの基本的な姿勢は「この機にどれだけオンライン領域を構築できるか」であり、実店舗(特に本店)に関してはプライオリティを下げていた。というか下げざるを得ないほど、今のこの状況は相性が悪く、かと言って、今までの運営の仕方をまるっと変えようとも思えず、そこに注力するのであればオンラインにリソースを割いた方がいいとした。コロナがどうのというのも勿論あるけれど、それだけでなく、言うなれば「俯瞰的、総合的判断」として。

一方で、飲食店としての飲食的な部分、つまり料理やメニューに関して言えば、2号店の営業再開に伴い、いずみの燻製、それに付随する燻製カレー、またゆかさんのパン(東京ロマンティックベーカリーのパン)の一部をフォローするにとどまり、本店のメニューはほとんどノータッチ、むしろグランドメニューをしれっと縮小し、さらっと簡素化した。もはや「あれ、なんか風邪っぽいぞ」という状態すら許されないのだ、こだわりや嗜好の強い属人的なメニューリストを作るわけにはいかない(か、もしくは突き抜けるしかない)。

料理に関してはそういったスタンスだったのだけど、あれこれ取り組んでいるうちに「これはもしかしたらJ×Jを代表するメニューになるかもしれない」という一品がふと生まれた。ベトナム料理の「カオラウ」といううどんから着想を得た料理なのだけど、そこから実に様々な過程と要素が加わり、もはやカオラウの原型はない。なんならむしろ何者でもない。とは言え、「無国籍煮込み」とも書けないし、ましてや「なんならむしろ何者でもない煮込み」とも言えないしなあということで、便宜が求められるシーンにおいては便宜上、「アジアン煮込み」としている。

ただこの1皿を「アジアン煮込み」とするのは忍びない。偶然の産物と言えど、たまたまの蓄積と言えど、この1皿にはジャーニーの歴史が詰まっているのだ、と思った時、これを「ジャニ丼」と名付けようと考え至った。

今まで僕はカオマンガイだったり、フォーだったり、そうしたメニューに本格感や現地感を出すことを避けていた。技術的、環境的に困難という側面も勿論あるし、重複になるが属人的になってしまうのを回避したいという気持ちがあった。だから本場を知ってる方に「これちょっと違くない?」と指摘されたとしても、それは甘んじて受け入れるしかないし、それでいいとも思っている。ゆえに「J×J風」だったり「J×J仕立て」といったふんわりとしたニュアンスを常に忍び込ませてきた。

けれども、この「丼」に関してはそうした牽制であったり、敬遠を飛び越え、どこにも何にも括りようがない、唯一無二と言えるのではないだろうかと思っている。だからこそこれは店名を冠としたメニューとなり、今のところのJ×Jの「結論」、と言える。


まだメニューリストには載っていない裏メニューではありますが、現在、『ジャニ丼』は常時提供可能ですし、やがてハーラートップに踊り出ることなると思いますので、ご来店の際は是非お気軽にご注文くださいませ、よろしくお願いします。

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