グランドオープンは2015年の4月1日なのだけど、レセプションはそれよりちょっと前、3月28日に開いたので、自分の中ではこの日を一つの区切りと据えている。
www.journeyjourney-blog.com2015年3月28日からすれば、2020年3月28日なんて20億光年先と同等に果てしないものに感じていたものだけど、途中、宇宙に飲み込まれることなく、この日を迎えることができた。まさか、その日が史上初の東京都による自粛要請の日に重なろうとはつゆにも思わなかったわけだけど、なんであれ5年というのは感慨深い。皆様の日頃からのご愛顧に厚く御礼申し上げます。
【注】周年のイベントは毎年4月に開催させておりますが、今年は少なくとも4月開催は見送る予定で考えています。やるなら完全な形でね、そして来年も桜は咲くし、5周年を来月以降に咲かせても困る人はいないでしょう。
5年前、J×Jをオープンさせる前は橘さん(仮名)という男性が一人で和食屋さんを経営していた。この5年の様々な出会いの中で「この人、変わってる人だなあ」と思うことは多々あったけれど、橘さんほど奇怪な人は他にいない。
このブログの中にも似たような記載はあるのだけど、橘さんは、
「僕はこの場所で表現したいと思ったことはこの5年で全て出し尽くすことができました。だから店をたたむことにそれほど遺恨はないんです」
と、言っていた。
僕はこれを聞いたとき、羨ましいな、と思った。当時の自分はそれまで溜め込んできたものをほとんど何も表現・アウトプットできていなかったからだ。そして、お店を始めて5年経ったら僕も同じような境地に立ってたらいいな、とも感じた。
では実際はどうかと言うと、そんな域にはまるで達してない。
おまけに今回の騒動を受けて、新しいことに取り組まざるをえない状況になっている。今までと違う考え方が求められ、今までと違う動き方を余儀なくされている。良くも悪くも、半ば強制的に。ので、しんどい。が、少しエキサイティングでもある。もし、これを乗り切ることができたら、J×JはそれまでのJ×Jを脱皮できるだろうなとも思っている。
橘さん、というわけで、僕は残念ながら全然出し尽くせてないです。まだまだこれからです。
2020年3月28日だけども、今回の自粛要請がもともとギリギリの運営をさらに困難せしめるとして、あれこれ計画を練り、それを資料に起こしていたのだけど、PCの不具合で途中で全て消滅した。本来であればこのブログも当日に書きたかったのだけど、やる気がなくなって、新しく設置したスクリーンを広げ、ボリュームをあげて、ターミネーターの最新作を鑑賞することにした(YouTubeレンタルで400円)。
ターミネーター特有の退廃的かつ近未来的宇宙観がどこか今の世界状況にも通じているように感じ、僕は谷川俊太郎の『20億光年の孤独』の一節を思い出す。
____________
万有引力とはひき合う孤独の力である
宇宙はひずんでいる
それ故みんなは求めあう
宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である
二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
_____________
いい感じに酔っぱらって、続けざまに『翔んで埼玉』を鑑賞(YouTubeで500円)。
【注】まさか5周年のブログで『ターミネーター』と『跳んで埼玉』のアフィリエイトを張り付けることになるとは…
ゲラゲラ笑いながら、こういう時間もたまにはないとなあと思いつつ、いやでも相当寂しいよな、と憂える埼玉と憂える自分を連動しながら自虐に走り、誰もいないことをいいことに盛大にくしゃみをし、あとで『翔んで埼玉』はAmazonPrimeで無料で観れることを知り、うっかり500円払ってしまったことと5周年の孤独に僕は思わず舌打ちをした。