Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

今週の世界一周燻製カレーについて

前回、お知らせした世界一周燻製カレーですが、南インドでよく見られる「ミールス」のスタイルを踏襲しようと思っております。ミールスは「米を主食とした複数のカレーや副菜を伴った定食」で、カレーや野菜の色が映えることからも最近人気で、「いいなあ」と思っていたところ、「ウチでもやってみようじゃないか」ということで、今回の世界一周燻製カレーで取り入れることにしました。

基本、カレーや副菜、おかずを乗せた4つの小皿を米のまわりに置く形になりますが、この4種類に関しては順次、切り替えていきますが、当面の間、

①燻製砂肝のダルカレー(インド風)
②燻製海老のタイインドカレー(タイ・インド風)
③燻製サバの中東仕立てカチュンバル(トルコ・インド風)
④燻製帆立のスパイスコールスロー(オリジナル)*写真はゴーヤのライタ

この上記4種を中心に構成したいと思っております。価格は1700円となります。

f:id:journeyjourney:20200804213902j:plain


そして、これに加え、J×Jの特色として、オプションとトッピングを充実させていきたいと思っております。順次、拡充いく予定ですが、

オプションは豚バラ軟骨のエスニック煮込み(ミャンマー、インド、タイの3種。肉感をお求めの方におススメ、300円)やゆかさんの自家製ベーグルなど。トッピングは温玉やパクチー、アフリカの辛味調味料ハリッサなど数種(100円〜)を取り揃えます。

さらに推しポイントとして、①追い飯一杯無料(がっつり食べたい方、味変を楽しみたい方は是非!)、②燻製を使用することにより、おつまみとしても有効、という仕様になっているので様々なシーンとニーズに対応できる一品になっております(カレーは推しではありますが、あくまで世界一周バルなので飲みメインの方も勿論ウェルカムです)。

当面の間、2号店のディナータイムで常時、販売しており、2号店は8月14日まで休みなく営業し続けます。ご来店心よりお待ち申し上げます、よろしくお願い致します。


J×J2号店はカレー屋さんになります。

先般の東京都からの時短営業要請を鑑みると同時に営業時間の圧縮に伴い、ジャーニージャーニーの2号店Box roundは元々予定していた営業計画を軌道修正し、一定期間の間、カレー屋さんになることと致しました。

とは言え、深遠かつ苛烈な本格カレーの世界に乗り出そうという話ではなく、あくまで居酒屋カレー、バル的カレーとしてサブ的なキラーアイテムを目指します。ただ、取ってつけたかのようなカレーではなく、この半年間で取り組んだあれこれをぎゅっと凝縮させた一皿とし、同時に、今後の営業スタンスを方向付ける重要なメニューになると確信しています。

f:id:journeyjourney:20200803005106j:plain

一見して、特に代わり映えのない普通のカレー(ミールス)に映るかもしれませんが、以下2点において自店なりの独自の工夫を凝らし、J×Jならではの形でアイデンティファイしています。

①燻製の活用

それぞれの小皿や副菜に「燻製」を活用しております。2号店の通常営業再開に伴い、燻製を一つのフックにしようと色々と試作してきましたが、そうした「燻製」と「カレー/スパイス」を掛け合わせた構成にしました。

②多国籍であること

J×Jにとっては多国籍であることも個性と差別化における重要なポイントとなります。この1皿の随所にJ×Jらしく「多国籍感」を散りばめました。

したがいまして、今後、J×Jの2号店でお出しするカレーは、

「スパイス」×「燻製」×「多国籍」を乗じた、他にはない「世界一周スモーキングカレー」であり、この特色を存分に活かした形でご提供していきたいと思っております。

メニューの詳細についてはまた追って順次、お知らせさせていただきたいと思っております。カレー屋ジャーニージャーニーをどうぞよろしくお願い申し上げます。


8月3日からの営業についてのお知らせ

7月27日(月)からの2号店営業再開を皮切りに、8月から新しい層へのアプローチや、今までにないお店の使われ方を模索していこうとシフトなど、諸々段取りを組んでおりました。その一つとして、営業再開に伴い、2号店のディナータイムにおける営業時間を延ばし、同時に土日を含めてフルでオープンする方向で調整していましたが、今般の感染拡大傾向ならびに、東京都及び全国的な自粛要請を鑑みて、この変更を再び見送る形をとらせていただきます。

8月いっぱい、平日に関しては両店ともに変更なく、11時45分オープン→14時クローズとし、ディナーは両店ともに東京都の要請に沿い、18時オープン→22時クローズ(21時半LO)の時短営業となります。土日に関しては再度検討の上、決まり次第、都度お伝えするように致します。

状況が余りにも流動的がゆえ、難しい局面が連続しておりますが、起こりうるリスクとパターンを複数想定しながら、ニュートラルに行動を変えていくしかないというのが実情であり、プランB、プランCを織り交ぜてフットワーク動いていきたいと思っています。時短要請によって、予定していた一部の取り組みはモグラたたきにように押し込まれる形となりましたが、であれば別の場所から頭をひょっこり出せばいい、そんなイメージです。

2号店は通常営業再開に伴い、カウンター営業を中心としたレイアウトで進めてまいります。状況を見ながらドアもオープンにして、できるだけ通気性良く、開放的な営業に努めます。

f:id:journeyjourney:20200802184740j:plain

f:id:journeyjourney:20200802184809j:plain
f:id:journeyjourney:20200802184837j:plain

店先のちょっとしたウッドデッキスペース使って、燻製燻したり、焼き肉焼いたり、ビール飲んだりしながら、プチビアガーデン営業、プチアウトドア営業したいと考えております。

www.youtube.com

こういう時だからこそ、知恵と遊び心を絞り、乗り切っていきたいものです。

f:id:journeyjourney:20200802191209j:plain

f:id:journeyjourney:20200802191238j:plain



8月もジャーニージャーニーをよろしくお願いします。


クリスマスマーケットのお知らせ

昨日の5周年フリーマーケットにお立ち寄りいただいた皆様、ありがとうございました。一か月前に予定したことであり、それから一ヶ月の間でJ×J的にも、世の中的にも色々なことがあり、今回の開催に関しても安直にはなれないところでしたが、やってよかったなというのが一番の感想です。

この半年間で取り組んだあれこれの一端を表現することによって、実際的な手応えを感じることもできましたし、ひいてはお店全体の方向性や各スタッフの今後の指標が明確になったように思えます。

一番の収穫は思った以上にテイクアウトを喜んでいただけたこと。5周年を掲げたので、ご祝儀的な意味合いもあったかと思いますが、たくさんお買い上げいただきました。改めて御礼申し上げます。自家製パン、燻製、カレー(煮込み)、手作りお菓子、小説、Tシャツ、満遍なく手に取っていただき、その光景がとても嬉しかったですし、今後の可能性を感じました。これからもより喜んでいただけるよう、広義にクリエイティブを増やしてまいりたいと思います。

その流れの中で、今後は日々の営業の中でもテイクアウトメニューをより充実させていきます。7月27日(金)より2号店の通常営業を再開しますが、これに合わせて2号店では特にテイクアウトを強化し、そして同時にECサイトも稼働させていきます。近日中にリリースです。こちらについてはまた改めて詳細をお知らせいたします。

これから2ヶ月、お店にとって大きなテーマになるのは、

①2号店のディナータイム営業の確立

②自家製パンを主軸としたECサイトの立ち上げ

の2点となり、この2点がどこに向かうかと言うと、10月に開催予定の秋のフリーマーケット、12月のクリスマスマーケットです。今回のフリーマーケットから学ぶところは多く、このスタイルは継続して今後も定期開催してまいります。今回は店内スタッフによるコンテンツ中心となりましたが、今後はより半径を広げ、関わってくれる料理人やクリエイターを増やしながら、より「フリーマーケット」いうイメージに近い形としてアップデートさせていきたいと思っております。今後ともジャーニージャーニーをよろしくお願い致します。

7月25日の5周年フリーマーケットは不要不急です。

市町村や都道府県という大きな単位で全体に浸透せしめる一定の指針を出し続けるというのはそれはまあ難儀なことでしょうとは当然に察するし、結果論としてそれが間違っていたとしても仕方ないじゃないか、とも思う。一応、選挙で選ばれてるんだから、責任と信条を以って、堂々と決断していけばいいのに、というのが僕の思うところなのだけど、そもそも責任の所在や骨格となるはずの信条が曖昧で、右往左往している感は否めない。

一体、誰の要請を、そして、どこからの推奨を、どのように解釈すべきなのかもよくわからず、そもそもどこまで素直に真に受けるべきなのか、という話なのだけれども、23日からの4連休に際し、東京都の方針としては「(特に高齢者の)不要不急の外出自粛」とのことなので、4連休中にフリーマーケットを開催しようとしている立場として、もう時間がないのではっきり申し上げますと、現状、延期や再調整は考えておりません。予定通り、7月25日(土)に開催する方向で考えてます。

その一方で、7月25日のフリーマーケットははっきり申し上げて、不要であり、不急です。これは主催者側としてもそうですし、参加予定の方々にとってはなおさら、不要不急なことかと存じます。なので、「当初は参加予定だったけれど、都からの要請もあったし、やはり今回は見合わせます」という方がいらっしゃるようであれば、どうぞご遠慮なく、またの機会を改めてご検討いただきますよう、よろしくお願い致します。同時に、以前にも申し上げているように今回はフリーマーケットをテーマに、テイクアウトを充実させていきます。食料品や日用品の買い物は不要不急には該当しないかと思いますので、もし買い物がてら、おつまみに燻製を、明日の朝食にベーグルを、暇つぶしに小説を、パジャマにTシャツを、などなどのご希望ございましたら、お気軽にお立ち寄りくださいませ。

感染防止と経済の両立を、と言う言葉をよく耳にします。経済は経済でまわしていかなければならない、と。勿論、それはそうなのだけど、感染防止にも、経済にもその土台には人々の体温のある「心」なるものがあって、血の通った「精神」なるものがあるのではないかと考えます。自店で言えば7月25日のフリーマーケットは仮に中止になっても、仮に参加者が数人であっても経済的な損失はいかほどでもありません(そもそも甚大なダメージを受けている。指の骨が4本折れている中で残り1本が折れようともさほどではない)。けれども、この日に照準を合わせてあれこれ準備してきたのは事実なので、「自粛してください」とあっさり言われてしまうと、「いやいや、ちょっと待って」と言いたくなる気持ちはちょっと正直ある。僕でさえそうなのだから、「この4連休のために色々努力してきたんだよ」と熱意と熱量を注ぎ込んできた人にとっては、心的喪失感たるや、精神的な虚無感たるや、簡単には推し量れない。


感染対策の上、経済をまわしていかなければならないのだけど、同時に、人の「心」もまわしていかなければならない、日々や日常に健やかな「精神」を宿していかなければならない。今、問われてるのは感染予防と経済の両立だけではなく、もはや両立ですらなく、単純に、単純な「心」なのではないかと思う。結局のところ、感染予防も経済も人間の「心」に基づいているのだから。どれだけ感染者数を抑えても、どれだけ超過死亡が低くても、その過程でメンタルをぶっこ抜かれたら、この先はどのみち、たかが知れた未来だ、と思う。

というわけで、7月25日の5周年フリーマーケットは完全に不要不急ではあるのですが、心を込めた一日にはしたいと思っておりますので、皆様、不要不急ではないお買い物がてらに、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。

(おそらく「心」や「精神」という言葉を多用するブログはあとにも先にももうないように思える)

7月25日のJ×J Night Free Marketについて②-スケジュールなど詳細-

7月25日のスタイルやコンテンツについては前回記事で書いたとおりになりますが、

このブログではその他の詳細についてお知らせいたします。日時は7月25日(土)18時半〜22時半となります(フェイスブックのイベントページの時間を少し変更しております)。

その前に15時より香辛酒臓さんの間借りイベントを同本店にて開催しております。


アチャール(インドのピクルス)など一部のメニューは引き続き、5周年フリーマーケットでもご提供されますが、香辛酒臓さんの間借りに興味のある方は15時以降、入店可能になりますのでもしご参加される方はご連絡いただけますと幸いです。

料金体系については、

①お食事されてない方はドリンクのみキャッシュオン(500円前後)
②お食事される方は2,000円+ドリンクはドリンクチケット(4杯分1,500円/または単品)
③お食事&飲み放題ご希望の方は4,500円

となります。

消毒用のスプレーは店内各所に配置しますので、積極的にご活用いただきますようお願いします。換気のため窓は三方開放致します。飛沫防止ならびに騒音問題も伴いますので、大声などはお控えていただくようお願い致します。空調は強風で稼働し続けますので、羽織るものご持参されることを推奨致します。

四連休の真ん中であり、昨今の情勢を鑑み、少人数での開催になるのではないかと思っていますが、もし想定を上回る来客があった場合は2号店を開け、リスクヘッジするように致します。


なお上記の点についても関わってくるため、参加意思のある方は私あるいはお店にメッセージいただけますと幸いです(FBのイベントページで参加予定を押す必要はございません)。その他、何かご質問などあればお気軽にお申し付けくださいませ。よろしくお願い致します。

7月25日のJ×J Night Free Marketについて①-出店コンテンツなど詳細-

前回のブログ記事でも書いたのですが、

www.journeyjourney-blog.com

7月25日の5周年はフリーマーケットのようなテイストで開催したいと思います。店内でのご飲食を前提とせず、ふらっと気軽に立ち寄っていただくだけでもお楽しみいただけるような内容にしたいと思っています。

まず一つはテイクアウトメニューの充実です。

①ゆかさんの自家製パン

今後、J×Jが力を入れている分野の一つがパートさんが焼いてくれる自家製パンです。スタンダードなベーグルを中心に、いずみの燻製とコラボさせた燻製パンなども作ります。店内でもお召し上がりいただけますが、テイクアウト用のベーグルもご用意致します。

②いずみの燻製メニュー

4月から社員で働いてくれているいずみの手作り燻製も詰め合わせの真空パックをご用意いたします。定番から変わり種まで数種類をご提供予定ですので、様々なテイストをご堪能いただけますと幸いです。

③オリジナルの世界一周弱激辛ソース

現在開発中の世界一周弱激辛ソースも店内でのお試し、及びテイクアウトが可能です。ジョロキュアやハバネロをはじめ、世界中の唐辛子をブレンドし、激辛の少し手前、「弱激辛」の辛味を目指しております。

④豚バラ軟骨のJ×J特製煮込み3種

こちらも現在、商品開発中です。家庭ではあまり使われない豚バラ軟骨をメインにし、ミャンマー風、タイ風、インド風の3種類をご用意します。このメニューの特徴は用途が多様であること。米と合わせるもよし、麺でもOK、そのままおつまみとしての利用も可能で、また、薄めてスープやそうめんなどのつゆとしてもご活用いただけます。


⑤香辛酒臓さんのアチャール

4月、5月のテイクアウトメニューや「おせち」でご協力いただいた香辛酒臓さんのアチャールもテイクアウト可能となります。香辛さんのアチャール、ほんとに美味しくて、同時に面白いのでとってもおススメです。

⑥雑貨

他にも僕が世界一周時に撮影した写真をプリントしたJ×JオリジナルTシャツや小説『Journey×Journey』など雑貨もご用意し、フリーマーケット感を演出したいと思っております。

こうした形で各スタッフがテナントを出店するようなイメージでテイクアウトを充実させることにより、店内でご飲食されない方にとってもお楽しめるいただけるような、動的な場にしたいと考えております。よろしくお願い致します。



7月25日の5周年はフリーマーケット的であり、ナイトマーケット形式とします。

J×Jは4月で丸五年を迎え、本来であれば5周年を開催したかったのだけど見送らざるを得ない状況で、コロナ禍終息の記念に改めて、なんて思っていたけれど、案の定ずるずると長引く様相で、これが4周年だったり、6周年だったらそれほど意識しなかったかもしれないけれど、5周年はどうにかやりたいなあなんて思っていました。そして制限緩和とともに少し落ち着きを取り戻した6月中旬時点で、「5周年はお盆前に、であれば7月の連休で」ということに決めました。この時点においては三密回避及びリスクヘッジのために「2日に分けて開催」、という案も残しておきたい気持ちもあって、連休中の中日ということにしたけれど、7月12日現在、7月25日(18時半〜23時)の単日開催とすることにしました。

一方で感染者数は見事にぶり返し、人それぞれの捉え方や行動規範が問われるところかとは思いますが、現状においては予定通りに開催する予定です(勿論状況によって柔軟に対応致します)。感染予防も当然に対策いたしますが、その一環として今回の特徴としたいのは5周年のイベントというよりも、「フリーマーケット」のテイで開催することです。

2月より始まったコロナ禍の中で、J×Jは新しい試みに多く取り組んできました。まずは新メニュー。

www.youtube.com

www.youtube.com

実際はどこまで作れるかわかりませんが、基本的に新メニューをふんだんに盛り込んだ構成にしたいと思っています。他にも、例えばゆかさんのパンだとか、いずみの燻製だとか今取り組んでいるコンテンツもご提供する予定です(詳細についてはまた別途お知らせいたします)。

www.youtube.com

今までのイベントスタイルは一定踏襲しながらも、ふらっと立ち寄るだけ、顔だけ、という方にも喜んでいただけるようにテイクアウトメニューの充実など工夫を凝らしてまいります。また自店のメニューだけでなく、緊急事態宣言下でご協力いただいた香辛酒臓さんのアチャールにも登場してもらう予定です。

www.youtube.com

他にもTシャツや、

www.youtube.com

小説もww

www.youtube.com

といった具合でこのコロナ禍におけるあれこれをぎゅっと詰め込む予定です。その結果、おそらく5周年イベントというよりは、ナイトマーケットのような雰囲気を楽しんでもらいながら、フリーマーケットのように一か所に留まらない流動的な側面を帯びることで「ちょっと寄るだけ」、「ちょっと顔出すだけ」という方にもご満足いただけるような構成にしたいと考えております。出品するコンテンツについてはまた随時お知らせしていきます。勿論、今までのようにゆるゆる飲みたい方は一緒にふわふわ飲みましょう。よろしくお願い致します。

 

【内装業を今ここで拡大するためにはどうすればいいか後編】健康で文化的な最低限度の激辛経営⑤

2020年4月より、受動喫煙防止条例が施行。言わずがな、飲食店(だけではないけれど)で喫煙はダメですよ、という条例。コロナの動乱の中であまり取り沙汰されなかったけれど、ゲストの喫煙者率が高かったお店にとってはなかなかのインパクトだと思います。そうとは言っても全面的な禁止ではなく、自治体によって微妙にルールが違ったり、抜け道的な対応策もあるのだけど、それは本筋から外れるので割愛します。

オーナーや店長が嫌煙家であれば喫煙者に配慮の余地はないだろうけど、そうでないのであれば、対応としては、①外に灰皿を設置するか、②条例に即した形で喫煙ブースを作るか、になるかと思います。そして、大体の個人店が①を選択するでしょう。②はそもそも客席数を削りたくないという気持ちがあると思うし(ソーシャルディスタンスの観点はこの記事では考慮しないとして)、ブースを作るのってけっこう大変そうというイメージがある。けれど実際はそうでもない。僕自身、先日初めて知ったのだけど意外と簡単そうなんです。①を選択するにしても雨除けはあるのか、非喫煙者に迷惑をかけないか、近隣との兼ね合いは?、など検討項目は複数存在し、そうした部分に配慮があるかどうかがお店のホスピタリティにそのまま直結する。

だから本来は対策と対応が必要な部分だと思うのだけど、ほとんど間に合ってないのが実情。コロナでそれどころではない、予算がかけられない、などもっともな理由が推測される。しかしながら、ブース作りは意外と難しくないし、おまけにこんなフォローもある。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049868.html


→【厚生労働省受動喫煙防止対策助成金-職場の受動喫煙防止対策に関する各種支援事業(財政的支援)-】


他の多くの助成金と同じように、「こういう方針に基づいて、こうしてくれたらその経費はカバーします」というもの。喫煙者にとっても、非喫煙者にとっても配慮が必要なのであればこうした制度を活用して、このタイミングで一度整えてみるのもありかと考えます。内装事業の担当者であるハヤカワは近日中にこの助成金を活用した案件を対応する予定で、ヤマモトは飲食店運営の知見が一応あり、過去に同類の助成金申請も経験があるので手伝えることは少なくないと思っています。したがって、今後内装業を拡大していくためには、なんとなく「なんでもやります!」ではなく(実際はなんでもやるのですが…)、受動喫煙防止対策に基づくブース作りや、雨や騒音問題の回避も兼ねたファサードの修繕を一つの取っ掛かりとして推進していければと思います。

ジャーニー×ジャーニーの内装業も重ねてよろしくお願い致します。


【内装業を今ここで拡大するためにはどうすればいいか前編】健康で文化的な最低限度の激辛経営⑤

「飲食が厳しいのであれば内装業にウェイトを」というのもコロナ禍においてまず思い立ったことではあるのだけど、日銭商売である飲食があっというまに侵食されていったのに対して、内装はそもそも仕事が途切れることなく稼働し続けていた(J×Jのケースで言えば)。むしろ、逆に活性化したくらいで、十分な時間とスタッフがいるのであればまだしも、担当である早川が一手に引き受けていることもあって、案件の増やしようがない、という状況であった。

おかげで僕は「ではどうすれば今の飲食で売上を立てることができるのか」ということに集中することができた。

そうしたドタバタの中、5月、内装は新しい大きな案件も受注。少し遅れたタイミングで内装にも余波が来るかとも思っていたけれど、7月現在、依然好調をキープしている。それはひとえにハヤカワの仕事ぶりと人徳なのだろうと僕は考えている。

www.journeyjourney-blog.com


その一方の別の視点で考えると、内装界隈の経済はまわり続け、もっと言えば、予算が投じられている、とも言えると思う。持続化給付金や感染防止協力金を投資として攻めに転じている小規模事業者もいるし、運転資金に加え、設備投資でさらに融資を引っ張った会社の「どうせ暇だし逆に今、がっつりイマドキにしようぜ」という心理作用も見受けられる。助成金補助金を前提にテイクアウトに特化した作りにしょうと考える人もいれば、閉店ラッシュを逆手に思いきって物件抑えて独立に踏み切る方もいるし、脱飲食業からの新業態を模索する人もいれば、コロナ禍を通して売上至上主義からライフワーク重視に転じる人もいる。そうした全ての決断や経営判断に内装業は追随する。今が過渡期なのであれば、「過渡」にこそ内装業は台頭する。

そう考えれば、軽やかなビートを小粋に刻むことも大切なのではないかと思っている。つまり、「内装は稼働し続けているから案件の増やしようがない」ではなく、たとえそうであっても「つながりを作っておくべきタイミング」として考えた方が発展的ではないだろうか。今がまさに過渡期で、大小問わず、今まさに様々な思惑と様々なルートからの予算が蠢いているであれば、今すべきはできるだけ多くの業態や事業体、経営者との接触回数を増やすべきだと僕は思う。

接触回数を増やすべき」と言っても、それで何かが増えるわけではない。だから、それにしても何かフックや「具体的な提案」が必要で、それは何かと考えた時、思い浮かぶんだのは「受動喫煙防止条例」にまつわる施策だ。ここを取っ掛かりにしてきたい。