Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

【内装業を今ここで拡大するためにはどうすればいいか前編】健康で文化的な最低限度の激辛経営⑤

「飲食が厳しいのであれば内装業にウェイトを」というのもコロナ禍においてまず思い立ったことではあるのだけど、日銭商売である飲食があっというまに侵食されていったのに対して、内装はそもそも仕事が途切れることなく稼働し続けていた(J×Jのケースで言えば)。むしろ、逆に活性化したくらいで、十分な時間とスタッフがいるのであればまだしも、担当である早川が一手に引き受けていることもあって、案件の増やしようがない、という状況であった。

おかげで僕は「ではどうすれば今の飲食で売上を立てることができるのか」ということに集中することができた。

そうしたドタバタの中、5月、内装は新しい大きな案件も受注。少し遅れたタイミングで内装にも余波が来るかとも思っていたけれど、7月現在、依然好調をキープしている。それはひとえにハヤカワの仕事ぶりと人徳なのだろうと僕は考えている。

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その一方の別の視点で考えると、内装界隈の経済はまわり続け、もっと言えば、予算が投じられている、とも言えると思う。持続化給付金や感染防止協力金を投資として攻めに転じている小規模事業者もいるし、運転資金に加え、設備投資でさらに融資を引っ張った会社の「どうせ暇だし逆に今、がっつりイマドキにしようぜ」という心理作用も見受けられる。助成金補助金を前提にテイクアウトに特化した作りにしょうと考える人もいれば、閉店ラッシュを逆手に思いきって物件抑えて独立に踏み切る方もいるし、脱飲食業からの新業態を模索する人もいれば、コロナ禍を通して売上至上主義からライフワーク重視に転じる人もいる。そうした全ての決断や経営判断に内装業は追随する。今が過渡期なのであれば、「過渡」にこそ内装業は台頭する。

そう考えれば、軽やかなビートを小粋に刻むことも大切なのではないかと思っている。つまり、「内装は稼働し続けているから案件の増やしようがない」ではなく、たとえそうであっても「つながりを作っておくべきタイミング」として考えた方が発展的ではないだろうか。今がまさに過渡期で、大小問わず、今まさに様々な思惑と様々なルートからの予算が蠢いているであれば、今すべきはできるだけ多くの業態や事業体、経営者との接触回数を増やすべきだと僕は思う。

接触回数を増やすべき」と言っても、それで何かが増えるわけではない。だから、それにしても何かフックや「具体的な提案」が必要で、それは何かと考えた時、思い浮かぶんだのは「受動喫煙防止条例」にまつわる施策だ。ここを取っ掛かりにしてきたい。