市町村や都道府県という大きな単位で全体に浸透せしめる一定の指針を出し続けるというのはそれはまあ難儀なことでしょうとは当然に察するし、結果論としてそれが間違っていたとしても仕方ないじゃないか、とも思う。一応、選挙で選ばれてるんだから、責任と信条を以って、堂々と決断していけばいいのに、というのが僕の思うところなのだけど、そもそも責任の所在や骨格となるはずの信条が曖昧で、右往左往している感は否めない。
一体、誰の要請を、そして、どこからの推奨を、どのように解釈すべきなのかもよくわからず、そもそもどこまで素直に真に受けるべきなのか、という話なのだけれども、23日からの4連休に際し、東京都の方針としては「(特に高齢者の)不要不急の外出自粛」とのことなので、4連休中にフリーマーケットを開催しようとしている立場として、もう時間がないのではっきり申し上げますと、現状、延期や再調整は考えておりません。予定通り、7月25日(土)に開催する方向で考えてます。
その一方で、7月25日のフリーマーケットははっきり申し上げて、不要であり、不急です。これは主催者側としてもそうですし、参加予定の方々にとってはなおさら、不要不急なことかと存じます。なので、「当初は参加予定だったけれど、都からの要請もあったし、やはり今回は見合わせます」という方がいらっしゃるようであれば、どうぞご遠慮なく、またの機会を改めてご検討いただきますよう、よろしくお願い致します。同時に、以前にも申し上げているように今回はフリーマーケットをテーマに、テイクアウトを充実させていきます。食料品や日用品の買い物は不要不急には該当しないかと思いますので、もし買い物がてら、おつまみに燻製を、明日の朝食にベーグルを、暇つぶしに小説を、パジャマにTシャツを、などなどのご希望ございましたら、お気軽にお立ち寄りくださいませ。
感染防止と経済の両立を、と言う言葉をよく耳にします。経済は経済でまわしていかなければならない、と。勿論、それはそうなのだけど、感染防止にも、経済にもその土台には人々の体温のある「心」なるものがあって、血の通った「精神」なるものがあるのではないかと考えます。自店で言えば7月25日のフリーマーケットは仮に中止になっても、仮に参加者が数人であっても経済的な損失はいかほどでもありません(そもそも甚大なダメージを受けている。指の骨が4本折れている中で残り1本が折れようともさほどではない)。けれども、この日に照準を合わせてあれこれ準備してきたのは事実なので、「自粛してください」とあっさり言われてしまうと、「いやいや、ちょっと待って」と言いたくなる気持ちはちょっと正直ある。僕でさえそうなのだから、「この4連休のために色々努力してきたんだよ」と熱意と熱量を注ぎ込んできた人にとっては、心的喪失感たるや、精神的な虚無感たるや、簡単には推し量れない。
感染対策の上、経済をまわしていかなければならないのだけど、同時に、人の「心」もまわしていかなければならない、日々や日常に健やかな「精神」を宿していかなければならない。今、問われてるのは感染予防と経済の両立だけではなく、もはや両立ですらなく、単純に、単純な「心」なのではないかと思う。結局のところ、感染予防も経済も人間の「心」に基づいているのだから。どれだけ感染者数を抑えても、どれだけ超過死亡が低くても、その過程でメンタルをぶっこ抜かれたら、この先はどのみち、たかが知れた未来だ、と思う。
というわけで、7月25日の5周年フリーマーケットは完全に不要不急ではあるのですが、心を込めた一日にはしたいと思っておりますので、皆様、不要不急ではないお買い物がてらに、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。
(おそらく「心」や「精神」という言葉を多用するブログはあとにも先にももうないように思える)