Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

Enjoy eat.vol①「極めて極めた微力ながら」

緊急事態宣言発出から早くも10日が経ちました。ディナータイムの営業が事実上なくなり、本来であれば時間はたっぷりあるはずなのに、仕事の山を切り崩せないまま足踏みしております。圧倒的に行動して、圧倒的にやっつけていきたいのに、圧倒的にやっつけられてます、困ったものです。ただまあ年明けから今に至るまで怒涛の展開だったのでそれも致し方なし、というかほぼ確定申告による忙殺(というか一年分ほったらかしにしていたのが悪い)、それもある程度片がついたので、改めてじっくり積み上げてまいります。

昔、知り合いの飲食店の経営者が「ある意味、文句言うのが自分の仕事」と言っているのを聞いて、なるほどなあと感じたのを記憶してます。運営の方法やマネイジメントはそれぞれの考え方あるでしょうから、いいか悪いかはさておき、「文句」というのが仕事になることもあるのか、と思ったわけです。同時に、でも「愚痴」は仕事にはならないだろうな、とも思いました(「愚痴を聞く」のはもしかしたら仕事になるかもだけど)。

そして、「文句」を生業やミッションにしている方々が一定数いるわけです。文句業界の大手と言えば、マスコミや野党の方々でしょうか。文句業界の筆頭格なのであれば、意義とセンスのある文句を披露していただきたいところですが、まあ毎日文句ばかりを言っていればいくら達人と言えど切れ味は落ちてくるでしょう、ただ不毛な泥仕合は避けていただきたいと切に思います。

というわけで、文句はプロの方に任せておいて、自分が何をすべきかで言えば「感謝を伝えること」や「感謝を何かに表現・還元すること」だなと思ってます。美辞麗句ではありますが、というよりは、ちょっとした気不味さの方が近いかもしれないです。補償については色々と物議を醸していますが、少なくともJ×Jは今回の補償で応急処置されたわけだから、少なくともJ×Jはその謝意を表明すべきであり、何かしらの形にしていかないと、と思ってます(文句は声高になり、感謝の声が潜まるのはいかがな世の中か)。補償をもとに仮に家でゴロゴロしているだけでも一応、感染拡大防止の一役は担っているし、クビを切らなければ「雇用維持」という意味合いで少なからず貢献している。でもそれでいいのだろうか、と個人的には感じてます。それはちょっと単純に気不味い。家でゴロゴロしているだけでは何も生まないし、何も循環されない。

では、何をするか。正直、できることは限られている。ディナーは事実上休業中だし、フルの飲食スタッフは一人しかいないし、今回の補償は手厚いと言え、そもそも去年、がっつり借金背負って、ばっちり赤字を出してるわけだから、予算もたかが知れている。けれどだからと言って、無為無策ではいられない。だから、

①平日のお弁当販売
②細々と平日店内ランチ
③東京ロマンティックベーカリー
④ほぼ全く運用できていない『健康で文化的な最低限度の激辛飲食店』
⑤ウーバーイーツ

この5つに関しては少なくとも動かせるわけだから、それぞれのセクションで自分なりの還元に取り組んでいきたい。そして、極めて極めた微力ではあるが「飲食」に循環をもたらしたい。僕個人の考えだけども飲食における最上位は「楽しい」にあると思っている。いくら感染が拡大しようとも、いくら不毛な文句が飛び交おうが、どれだけ社会が軋もうとも、というか、そうであればなおさら飲食は「楽しい」を表現しなければならないのではないか、と。「1人で外食するなら問題ないのではないか」という意見に賛同が集まっていて、飲食の人間として有難い一石だなとは思うけれど、どの店にもそれが当てはまるかというとやはりそうではない。それぞれのお店にそれぞれのお店が目指す「飲食」の在り方がある。

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ひとりでひとりを味わせてくれるお店があり、それとは違う味わいを目指す店がある。文句言ってる場合でもないし、ましてや愚痴なんて言ってる暇はない。家でゴロゴロしている場合でもなければ、確定申告に追われている場合でもない。


J×Jは緊急事態宣言中、極めて極めた微力ながらEnjoy eatキャンペーンに全力で取り組んでまいります。詳細はまた別途、追ってお知らせいたします。