Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

J×J、営業停止の危機②-濃厚接触者と判定された時点でお店は事実上、休業-

では改めて「濃厚接触者」とは何か。

www.mhlw.go.jp

要約すると、「1m程度の距離で15分以上の接触があった場合」となるが、明確な定義付けを避けているような印象を受ける。そもそも、厚生労働省のHPの中でこの上記リンクを見つけるだけで苦労した。

なお、15分間、感染者と至近距離にいたとしても、マスクの有無、会話や歌唱など発声を伴う行動や対面での接触の有無など、「3密」の状況などにより、感染の可能性は大きく異なります。そのため、最終的に濃厚接触者にあたるかどうかは、このような具体的な状況をお伺いして判断します。濃厚接触者と判断された場合は、保健所の指示に従ってください。濃厚接触者は、感染している可能性があることから、感染した方と接触した後14日間は、健康状態に注意を払い(健康観察)、不要不急の外出は控えてください。

前回記事の弁当屋のケースの場合、店主A、他スタッフC、Dの濃厚接触者であるかの判断は店の運営にそのまま直結する。店にとってコロナそのものよりもある意味致死性の高い判断が「保健所の指示」に委ねられていることになるが、では保健所による濃厚接触者かどうかの判断が何によって決定されるかと言うと、おそらくは陽性者Aからのヒアリングだろう。これはこれでとても曖昧に感じる。

上記の厚生労働省の引用の最後には「不要不急の外出は控えてください」とあるが、これもふわっとしてるなあという印象は否めない。濃厚接触者と判断されたA、C、Dが全員陰性だった場合(かつ無症状)においては、保健所は2週間の外出禁止を通知するけれども、厚生省は「不要不急の外出は控えてください」とある。お店の存続がかかった営業を不要不急とするか、そうでないかは誰が判断するのだろう。厚生労働省は公衆衛生とともに労働環境の整備を推進する省庁であり、解雇や失業、倒産や廃業の回避に努めるが、その管轄下にある保健所の務めは感染予防の一点であり、解雇や失業、倒産や廃業は知るところではない。弁当屋の命運は果たして誰が、何が握っているのだろうか。その営業判断は「陰性であり、無症状である元気いっぱいな店主A」なのだろうけど、本当にそうだろうか。

仮に陰性かつ無症状である元気いっぱいの店主Aが大赤字、ひいては廃業覚悟でお店を休業したとする。その場合、スタッフB、C、Dへの給与の支払いなど、そのあたりはどうなるのだろうか。次回のブログ記事ではそれについて触れてみようと思う。