Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

ベトナム中部ダナン/4泊5日の完全充実ガイド①「前知識」編

先日、ベトナム中部のダナンに4泊5日の旅行に行ってきました。16年前にダナンは一度訪れているのですが、その時はただの商業都市といった感じで、さして興味もなくほとんど素通りでした。が、最近になって新興リゾートとして人気急上昇とのこと。一方、大企業だけでなく、ベンチャーや個人もビジネスチャンスを求めてダナンへの進出が続出しているということで、一体どんな感じになってるのかと気になって、休暇を兼ねて行ってみました。

結果、大興奮。

結論、大満足。

ダナンにすっかり骨抜きにされました。メロメロです。北部のハノイや南のホーチミンに行くのであれば断然、ダナンをおススメします。

2012年に一年間の世界一周している経験もあり、言うてもそれほどの感動はないだろうとタカをくくっていましたが、こんないいところだったのか、と度肝抜かされました。世界一周中含め、観光情報的なブログ記事は書いたことないのですが、あまりの感銘に、ここはひとつ、袖をまくって鉢巻きしめて、書き起こしてみようと思い至った次第です。

まず最初にそもそも何がいいかと言うと、ダナン近郊に4つの世界遺産が点在しているということ。

1.古都ホイアン
2.聖域ミーソン遺跡
3.フエの建造物群

そして、少し離れていますが、

4.フォンニャ=ケバン国立公園

一つの街を拠点に数時間移動の場所にこれだけの見所(しかも世界遺産)があるというのはかなり稀なことだと思います。世界一周中にまわったパリ、バンコクイスタンブールマドリッドメキシコシティなど世界有数の観光都市に勝るとも劣らないほどの観光資源の豊富さではないでしょうか。しかもダナンの場合、古都、遺跡、王宮寺院、自然と一つ一つが特徴的なので、マンネリすることもありません。こういう場所って実はそう多くありません。

次にポイントになるのが物価の安さ。どういう旅行にしたいかにもよりますが、1,500円~2500円で十分立派な部屋に宿泊可能。二人で泊まれば上記価格の半額。タクシーは初乗り50円程度、ローカルバスは1時間の移動で100円ぐらい、と交通費も驚きの価格。ビールはローカルのお店であれば100円するかしないか、ワインのボトルは7,800円、フォーやバインミーも80円~150円ほど。ツーリスト向けのお店に入ってもこれの倍程度なんで、とにもかくにもリーズナブル。

そして、最後に「人がすれてない」ということ。昔はもっとぼったくりが多かったり、しつこく営業してくるイメージが強かったのですが、ツーリストが多いエリアにも関わらず、そういうのがほとんどありませんでした。最近変わったのか、たまたまなのかわからないけれど、この手のことで不快に感じることはなく、むしろ、親切でフレンドリーな印象しか残らなかったです。

前置きが長くなりましたが、というわけで、短期旅行にうってつけのダナン及びその周辺について、次回から詳しくご紹介していきたいと思いますが、最後に今回の旅行のハイライトだったフォンニャ=ケバン洞窟に入った時の動画を添えて。

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この動画のようにワンダーランドがパーッと目の前に開けていくような旅行記にしたいと思ってます。

【嵐ツボ】お正月の味への冒険-2019年度版-

ここ2年、『嵐ツボ』に出演させていただいた関係で、『嵐ツボ』のことで頭がいっぱい(というと言い過ぎだけど、やはりそわそわする)というお正月を過ごしてまいりました。落ち着かないと言えば落ち着かないけれども、ハッピーなことです。お蔭様でファンの皆様同様、興奮しながら放送を心待ちにしておりました。

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前年の放送の中でご紹介させていただいたハーリング(オランダの塩漬けニシン)について、「俺にとってはお正月の味」というお言葉を櫻井さんから賜り、その関係か(あるいは関係ないのかわからないですが)、北海道のニシン協会的な方から直接ご連絡いただくほどの反響でした。番組を観たファンの皆様、視聴者の方もサンドイッチならびにハーリングをたくさんお召し上がりいただきました。改めて御礼申し上げます。

さて、あれから一年経ちまして、去年の11月あたりから「今年はどうなんだろう?」、「三年連続はあるのだろうか??」などと一丁前にちょっと気もそぞろでした。一昨年はそんなことなくてドッキリ的だったのですが、2年連続となると3年目もあるのか、と。

一方、前回は「全然流行ってないけど大丈夫??」という流れからいじられるシーンが多かったのですが、3回目となると同じストーリーラインは使えません。もし出演することとなったら前々回とも前回とも違う切り口でのアプローチが必要となります。ところが前回、ご紹介したハーリングサンド、ジャイロサンド、トルタ・アフォガーダ、残念ながらいずれも全く嵐起こせず。起こらず。2年連続で外して、「ジャーニーさん、今度こそリベンジを‼」とはならないでしょう。僕がA.B.C_Zのメンバーならともかく…。

というわけで、もし話が来たらどうしようかと一丁前に考えました。これで「当たらない人」という地位は確立できたので(苦)、そこを逆に活用できないか、と。何様だ、という話でもあるのですが、サンドイッチを食べに来ていただいたお客様の中にも「来年も楽しみにしてますね!!」だとか「来年も出れるよう応援してます!!」だとか、そういう声も少なからずありまして、となればなおさら何かしら考えよう、と思うわけです。

そんな中、嵐ファンの女子高生のお客様が、

「だったら絶対流行らない料理ランキングとかどうですか?」と提案してくれました。

「案外、ジャーニーさんが流行らないと思ったものが流行っちゃうかもしれないし」

と、痛切ながらも的確なアドバイス

「もし話が来たら、それちょっと担当の方に伝えてみますね」

と言うと、その女子高生のゲストは満足げに帰っていかれました。

他にも、世界の料理から流行りそうなものを嵐さんにランキングで決めてもらったらどうだろう??、とか、一丁前に、というか何様で、色々考え、用意していたわけですが、間もなく放送開始だということを考えると、今年の出番はなさそうです。リベンジはA.B.C_Zの塚田さんに託します‼


ところで話は戻る、と言うか、変わるのですが、放送から1年経った今でも、ハーリングの問い合わせはちょいちょいありまして、2019年1月はハーリング目当てのご予約が2組入っております。


片方の予約はわりと年配の方なのですが、「昔、オランダで食べたハーリングが忘れられなくてね」とのこと。


もしかしたら、ハーリングが嵐を巻き起こすのは今年なのかもしれません。


というわけで、明けましておめでとうございます。


今年、嵐を巻き起こして、また来年も、よろしくお願いします‼

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さらなる飛躍のない年に。

2018年。総じて言えば、なかなかにしんどい一年だった。

前年2017年は2号店及び間借り3号店を背伸びしながら駆け足で出店し、新しいスタッフが複数人加わってくれた。ヒト・モノ・コトを上手にくるくるぐるぐるさせながら、J×J全体の遠心力を高めるとともに、自分のすべき仕事をコントロール下において、一つ一つこなしながら、次の展開をじっくり腰を据えて取り組む、その予定だった。

実際にイメージ通りに進んだ部分もそれなりにある。

内装業の立ち上げ、ホームページの作成、J×JのYoutubeチャンネル開局、新メニュー300品チャレンジ、車両の購入、本店店頭での弁当販売、2号店の改装リニューアル、プレスリリースの取り組み(パン飲み立ち上げ)等々、J×Jが望む在り方に近づくために全体的に推進させることはできたという感触は少なからずある。

 

一方、立ち上げただけで運用に手が回らなかったのも事実。中心(基礎・土台)がしっかりしていれば遠心力を以ってスケールを膨らますことができる、けれど、中心が脆弱であれば一つ一つの取り組みは離れ離れとなり、無軌道に散らかるだけ。そうした意味合いにおいて、2018年に挑戦したあれこれを有機的に結びつけることができなかったのは自分の力量不足として認めざるをえない。

イレギュラーや想定外が多い一年でもあった。多分、オープンして以来、複合的にもっとも荒れた一年だったと思う。そうした狂騒曲の中、「自分のすべき仕事」というのはコントロールを盛大に突き破り、自分自身がお店の支配下に置かれた。くるくるしながら、ぐるぐるしていたのは自分だ。けれど、それぞれの難局に過失もなければ、悪意もない。ただただ不慮で、ただただ不可抗力であった。

渦中真っ只中においてはしんどいけれど、そうした想定外でしか人は成長できないとも思う。今までたくさんの想定外に遭遇し、その度にその想定外をモグラたたきのように抑え込んできたし、なんなら想定外が起こることもまた想定内だ。それでも自分の想定を大きく凌駕する、圧倒的に上回っていく。何と言っても想定の範囲外なのだから、僕にとっても不意の一撃であり、初めての立ち合いであり、情報も経験もなく、対応のしようもない。まっさらな土俵が唐突に用意され、その瞬間に「はっけよい」だ。ちょっと待ってよ、と思うけれど、待ってはくれない。

でもそうした立ち会いによって、肝がすわり、筋肉がつき、皮膚は厚くなる。「今年も色々あったなあ、もうちょっとやそっとじゃ驚かないぜ」と毎年思うけれど、毎年、驚愕のディープインパクトが起こる。でも、どうにかする。勝手にどうにかなる時もある。店も、そこに携わる個人も、そこで腐らないかぎり、強くなっていく。本領や本質は苦しい場面で初めて問われる。下記のブログでも書いたけれど、伸びる伸びない、とか、できるできない、とか、そういうことよりも強かに強くなっていくことの方が重要だと僕は思っている。仕事のできるできないなんて、営業成績のように数字で客観視できるもの以外、主観に過ぎない。物差しで測れるものではない。

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よく聞くフレーズではあるけれど、「人は人でしか変われない」。これもまあそのとおりだと思う。

先日、友人と飲んでる時にこんなやりとりがあった。

「ヤマモトさん、半熟の目玉焼きの冷凍があるのって知ってました?」


「へえ、そんなんあるんだ?」


「俺もびっくりしましたわ」


「でも高いんでしょ?」

 

「まあ、高いは高いですけど、でも大量の半熟目玉焼きを作るのって、それに充てる人件費がかかるってことじゃないですか。原価と人件費足すこと考えれば、いいと思いますけどね。ほうって置いとけばいいだけだし」

確かに。人件費だけでなく、作業スペースの問題であったり、ガス代であったり、諸々のことが絡んでくる。ただ半熟の目玉焼きを焼くだけなのに。全てのアクションに経費は発生する。

 

「それだけならまだしも、誰かにその目玉焼きを焼いてもらうってことはその"誰か”の社会が職場に汲み込まれるってことですよね?テスト期間中で…とか、恋人がどうのとか、自分の時間を…とか、辞める辞めないとか。その点、冷凍の半熟目玉焼きには試験も誕生日もコンプライアンスも退職届もないですからね」

 

なるほど…。


なるほど、とは思ったけれど、結局それも物事の側面に過ぎない。その冷凍の目玉焼きがもたらしてくれる恩恵と、その“誰か”がもたらしてくれる“何か”、を同じ計量カップで測ることはできない。

2019年は僕自身がしっかりと地に足をつけ、今ある既存の一つ一つを有機的に結びつけ、改めてヒト・モノ・コトの連動を意識したい。そして、冷凍の半熟目玉焼きに想いを馳せながら、「“誰か”の“何か”とは何か」を自分なりに模索していきたい。



来年は胸を張って1歩下げる。飛躍しないという飛躍もきっとある。



今年もお世話になりました。また来年もよろしくお願いします。

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年末年始の営業のお知らせ

毎年のことではあるものの、今年もまたあれよあれよと師は走り、僕も走り、店も走り、あっというまに暮れなずむ暮れ。早いですねー。

今年はろくに営業状況もお知らせしないまま駆け抜けてしまいましたが、年始はイレギュラーな営業となるため、お知らせさせていただきます。

一応年内は、今日12月29日、30日は営業で、31日~3日までお休みとなります。今日は両店ともに空いておりますが、最終営業日となる30日は本店、貸切です。ご了承くださいませ。

本店は1月4日から営業致します。4日はランチ・弁当営業ともにスタート。5日はディナーのみ、6日はお休みです。

そして、7日からは通常どおりの営業となります。7日から11日までBOXはランチタイムの弁当販売のみとなりますので、重ねてご了承くださいませ。

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本日は取り急ぎ、年始のご案内ということで!!

よろしくお願いしますー!!


J×Jの冒険-2015年11月「年金問題」-

細々と淡々とブログを書き続けていく中で、今ではすっかりその頻度も落ち、伴い、アクセス数も完全にたかが知れているのだけど、最近ちらほら「そう言えば、ヤマモトさん、ブログ読みましたよー」だとか、全然会えていない友人に「お店には行けないけどブログはちゃんと読んでるよー」と言ってくれる機会がそれなりある。

そういうことを言われるたびに、「書いててよかったな」、「書きたいな」、「書かなきゃな」と思う。

今までにおそらく150ほどの記事を書いてきたけれど、お店がオープンする時よりも、嵐ツボに出た時よりも、数字上圧倒的に注目されたのが、全5記事から成る下記の長編。

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よほどの外的要因がないかぎり、この時の熱狂を超えることはないだろう。

この時、2015年11月。初めての年末戦線に備えるべく、乏しいながらにあらんかぎりの力を振り絞り、この峠越えのための準備に時間を費やしていた。その一方、アルバイトスタッフとして加わってくれたまるちゃんに料理を教え、自分が厨房にいなくてもお店がまわるような体制を作る、というスタンスで進めていた。

と同時に、まるちゃんのご懐妊がわかった。つわりがひどくて調理は難しいが、ホール業務に関しては休み休みでいいのであれば続けたい、ということで、そのあたりの知見のない自分もドギマギしながら、この意向に甘えさせていただいた。

そうした流れの中で、料理を習得してもらうのはまるちゃんではなく、加藤。という面舵を切ることになった。加藤に調理経験はなかったので、まっさらなところから始めなければならないが、それはそれでやりやすくもあった(逆に経験者に「多国籍料理を体系立てて教える」というのはけっこう難しい。そもそもルールなんてあってないようなものだから)。

矢面に立った加藤、まずは「焼きそば」から。

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「焼きそば」は料理を習得していく上でのポイントが多く凝縮されたメニューだと思っている。なので、僕は大抵、焼きそばから始める(この話はまた別の機会で)。

というわけで悪戦苦闘しながらも、「料理の習得」というそれまでとは違った目標を掲げて動き始めた矢先に上記リンクの「年金問題」は起こった。

あのブログ記事で書いたことは物事の一側面に過ぎず、事実からの逸脱はなくとも、他の多くのことが削ぎ落され、触れられず、伏せられている。そして、それは僕側からの物語であって、勿論、加藤側からすれば同じ物語でも全く違う様相を呈したであろう。そもそもブログに起こす必要があったのか、という、そもそも論は当然にあるし、それは今も昔も、事あるごとに思い返すけど、当時の自分と全体の状況からすれば、その逡巡は然るべき対応であったと結局、今も昔も着地する。

あの記事を書きながら「いつかこれをリライトして、もっと丁寧かつ正確に描き、もっとディテイルまで突き詰めた一大叙事詩にしたい」と強く願っていた。

そして、あの時の「いつか」が3年の歳月を経て、今になった。今となってはそんなふうには思わない。多くのことが削ぎ落され、触れられず、伏せられているにせよ、僕側からだけの物語であるにせよ、あのブログが全てであり、あのブログで全てだ。と、思う。



今となって最も印象的なのは、まかないのガパオライスに気持ちよくがっつく彼の姿だ。


そして、「あの頃よりは今のガパオの方が美味しいぞ」と今となっては言いたい。



年金問題後、彼は復帰し、12月の繁忙期をまるちゃんとともに一緒に乗り越えた。その後、2月中旬に体調を崩し、3月に事実上の退職。なので、このブログにおいて、彼はまだしばしば登場する。

J×Jの冒険-2015年10月「アイエーイーエー」-

オープンして半年、2015年10月。

前回投稿したように、他店舗や他業態と掛け合わせて、表現やパフォーマンスの幅を広げ、店として遠心力をつけようと奔走する一方で、店舗内のオペレーションに関してはある程度落ち着いてまわせるようになっていた。

ランチに関して言えば、目標とする客数を大きく上回ることもあったけれど、反対に落ち込む日の下げ幅が痛烈で、平均でならすと目標には全然届いていなかったし、ディナーもディナーで思い描いたイメージとは程遠い場所にいた。そうとは言っても、ルーティンに関しては何も考えずに短時間でこなせるようになっていたし、その分、他のことに時間を充てられるようになっていた。僕も、スタッフKも。その中でゲストの来店に対し、いつも受け身にまわるのではなく、もっと積極的にゲストについて理解、把握しようと姿勢を転じてくことを決めた。

例えば、ランチ。それまでは今目の前にいるゲストの方々がどの会社に所属しているかもわからないほど後手であった。会社がわかったとしても、オフィスがどこにあるかもわからず、そのオフィスがどれくらいの規模なのかも当然知りえない。そのゲストはいつも何時に来ているのか、何人で来ることが多いのか、食事そのものにどれくらいの時間をかけるか、食後にコーヒーは飲むか、来店から退店までどれくらい滞在するか。一人の時はどうか、複数で来る時はどうか。パクチーは好きか、嫌いか。毎回残さず食べるか、否か。

そのあたりの「情報」が事前に頭の中に入っているか、入っていないかで提供側の気の持ち様やオペレーションも変わってくる。つまりは楽になる。まずは首からさげた会社のストラップをよく観察することにした。

そうすると、同じ色の同じようなストラップでも全然別の会社であったり、また母体が同じ会社でも子会社や部署が別だと違う色をしていたり、新デザインのストラップをかけている人もいれば、古いもののままを使用していたりと、自分がいかに思い過ごしや思い込みが多かったかを知ることになった。

ある程度習慣化されてくると、特に意識しなくても自然と知覚するようになる。あ、この人たちは大きい交差点を渡って来てる人たちだから早めに出そう、だとか、あの人たちはすぐそこの会社できっちり一時間休憩を取るから食後のコーヒーはもうちょっとあとでいい、だとか、常にそんなふうに細々と考えてるわけではないけれど、そうした情報と経験の蓄積がいざという時にけっこう役に立つ。

そんなある日、2週間に一度のペースの男性1名、女性3名の4人のお客様がご来店。全員わりと年配だ。気になっていたので、Kに「お会計の時、ストラップちょっと意識してみて」と促した。退店後、Kに聞いてみると、

「いや、ちょっとよく見えなかったんですけど、多分、アイ、エー、イー、エーですね…」とKは言った。

「アイ・エー・イー・エーか。よくわからないな…。いやでもちょっと聞いたことあるような…」

「ヤマモトさん、知ってる会社ですか…?」

「いや、なんだっけ…、会社じゃなくて…、あ!!いやでもそりゃないわ」

「なんなんですか?」

「K、調べてみなよ、アイエーイーエー」

「あ、はい…」

携帯を取り出し検索すると、


「ヤマモトさん、国際原子力機関って書いてありますけど…」

 

「だな。アイエーイーエーはIAEA国際原子力機関。インターナショナル・アトミック・エネルギー・エージェンシーの方々がこんな路地裏にカオマンガイ食べになんかこないしょ。まあ同じ名前の全然別の会社があるのかもしれなけど、多分、Kの読み違えでしょうよ。にしても、Kはやっぱセンスあるなー、国際原子力機関だって、ウケる」


その2週間後、

 

彼らのストラップにIAEAと書かれているのを僕もはっきりと見た。間違いなく彼らは「IAEA」に所属している。

「K、疑ってすまなかった、あの人たち、IAEAだ」

調べてみると、東京地域事務所が飯田橋にあることがわかった。近いと言えば近いが、こんなところにまで来るなんてありえない。と言うか、そもそも「国際原子力機関」って感じじゃない。牧歌的でピースフルな印象で、彼らが常日頃、原子力と相対しているとは思えない(勿論、牧歌的でピースフルなIAEA職員だってそりゃいるだろうが)。

さらに調べてみたが、お店の近くにIAEAの事務所や支社がある様子はない。かと言って、同じ名前の別の会社がヒットするわけでもない。

その後一年くらい、2週間に一度のペースでご来店し続けてくれたが、その後ピタっと来なくなった。来なくなったのか、いなくなったのかもわからない。


そうした情報と経験がいざという時にけっこう役に立つが、

 

時にただただ余計な混乱を招く。

 

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J×Jの冒険-2015年9月「東奔西走」-

9月初旬、近隣の海鮮居酒屋さんと共同で、ジャパン・ラウンドを開催した。

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マグロを一本そのまま仕入れて、

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大将に捌いてもらう。

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写真ではわかりにくいけど、店内のライトに提灯をさげたりなど和のテイストを演出。

このジャパンラウンドは他店舗との初めての企画であり、これを皮切りに翌年にかけて他店舗や、他の事業者とのコラボが続いた。2か月後の11月にはオンラインでハンガリー雑貨を扱うお店とのハンガリーラウンドも控えていた。ジャパンやハンガリーを通じて、やろうと思えばなんだってできるなと強く感じたのを今でもよく覚えている。J×Jのスタイルであれば、業種や業態を超えてコネクトしていける、と。*ただこの記事を書いている2018年11月現在、最近ではめっきりになってしまったので反省している。

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飲食同士ではなく他業態との掛け合わせに可能性を感じた。

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ハンガリーの蜂蜜を使ったハニーレモネードとハニーハイボールハンガリーラウンドに合わせて開発。

また、キリンビバレッジ様との企画(と言うと畏れ多いけれど)を進めていたのもちょうどこの時期。元々は店外に自動販売機を設置しませんか?、という営業(他社)がきたのがきっかけで、置くのであれば近隣に営業所があるキリンビバレッジさんがいいだろうということでアポをとった。結局、管理会社側の意向で自動販売機設置そのものは却下となったが、一連のやりとりを通じて、当時新商品だった「世界のKitchenからソルティライチ-」とビールを合わせた「ソルティライチビア」をメニュー化し、これを機にキリンビバレッジさんから、ご予約をお問合せいただくようになった。ソルティライチビアがもたらしてくれた功績は甚だ大きい。

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この一杯がのちに多くのシーンに繋がっていった。

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懐かしいですね、Yさん。その節は本当にありがとうございました。

当時秋葉原にあったHitch×Kakeruさんとも共同で企画を打った。オクトーバーフェストにちなんで、「世界のソーセージ盛り合わせ」を共同メニューとして展開。単日のイベントとしてではなく、一定期間にわたって継続させた初めての取り組みでもある。

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当時出していた世界のソーセージ5種盛。このフェアをきっかけにグランドメニューとなり、今でも人気メニューになっている。

翌10月は、オタクの方々を集めたイベント、「ヲタ・カルチャー」。

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出世したね、Yちゃん

そして、毎年恒例となったTABIPPOさんとの「オクトーバーフェストナイト」。

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こころなしか、若いね、Mッチー

そしてバックトゥザパーティー

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プロジェクターとスクリーン買った時は嬉しかったな。

このような形で、実に意識的、意欲的にコラボレーションやフュージョンに奔走していた。

 
勿論、全てがうまくいったわけではないし、ショットで終わってしまったものも多いけれど、思い返してみるに、この時の東奔西走や模索が後につながり、今の何気ない日常に位置しているものも多いなと改めて思う。イベントも、メニューも、ゲストとの関係値も、走りながら少しずつ築いていったものだ。


そうした見地に立てば、

 

今取り組んでいるあれこれも、この先へと続いていくのかもしれないし、

 

過去に取り組んでいたあれこれも、この先でオーバーラップしてくるかもしれない。

 

そんなふうなことを思いながら、あれこれもがいて、あれこれあがきたい。

 

【2018年忘年会・新年会のご案内】

ちょっと前まで汗を垂れ流していたというのに、もうすっかり肌寒くなって、暑かった記憶がもう遠い昔のよう。8月から11月にかけての季節の加速感にうまく追いつけぬまま、忘年会シーズンがもう目の前。

このブログでは営業のアナウンスなどにはあまり触れてこなかったのだけど、情報を整理するためにも一度ここで記事に起こしておこうと思い立った次第です。

まず、本店(台東区台東1‐13‐9)についてのお知らせです。

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本店はコースは、


【世界半周エコノミーコース】2H飲み放題&世界の料理7品:4,000円
【世界一周スタンダードコース】2.5H飲放題&世界の料理8品:4500円
【世界一周プレミアムコース】3H飲み放題&世界の料理9品:5,000円

の3種類をご用意しております。スタンダードコース以上となりますと、アフリカや中南米を含めた世界中の料理を一度に味わえる構成となっております。また若い方から年配の方まで幅広く楽しんでいただけるようなメニュー作りに努め、パクチー料理や辛い料理についてはご希望がないかぎり、コースには含まれません。またプレミアムコースでは、お料理のグレードが上がるとともにジョニーウォーカー芋焼酎伊佐美、また赤パク、白パクなどのオリジナルのカクテルも飲み放題の対象となります。エコノミーコースでも一般的なお飲み物については全て網羅しておりますので、ご安心くださいませ。

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世界中のお料理が一度に味わる世界一周スタンダードコース

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一番人気は「豚肉のスコットランド風黒ビール煮込み」

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プレミアムコースではサングリアなども飲み放題の対象に。

正方形のレイアウトとなっているため、動きやすく、交流しやすい間取りとなっております。16名様以上で貸切でご利用いただけます。

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貸切のご利用は16名様~。着座で30名様以上ご利用いただいた実績もございます。

さらに、

遅れて来られた方、急なキャンセルにも極力、調整・対応致します。
*人数のご変更に関しては基本的に当日の15時までにお願い致します
*貸切可能となる人数のラインはございます

貸切に関して人数以外、チャージや最低保証料金などはございません。

③クレジットカード払いにも対応しております。

④メニューにつきましてもお気軽にご相談ください。


など、幹事様の意向に寄り添ったかたちでご案内できるよう、努めております。

また、プロジェクターもございますので、お気軽にお申しつけくださいませ。

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2号店(台東1‐33‐4)に関しては、基本的に本店と同様になりますが、

①2,980円のLCCコースがあること(1.5H飲み放題,前菜盛り合わせ+世界の料理4種)
②世界各地のパン料理22種のご用意

の2点が2号店の特徴である他に、店内がコンパクトである一方、


8名様から貸切可能となっております。


今年10月に空間的な広がりを感じていただけるよう、内装をリニューアル致しました。

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詳細につきましては、下記ホームページをご参照いただきたく存じます。

journeyxjourney.world


スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。

 

【11月24日-J×Jの文化祭と忘年会と2号店の1周年-】

毎年、12月23日に開催していたJ×Jの忘年会ですが、今年は一か月前倒しにして11月24日に開催することにしました。理由は色々あるのだけど、一番は忘年会であるとともに「文化祭仕立て」にしたかったこと。通常営業時や普段のイベントでは出にくい各スタッフの特技や能力、キャラやパーソナリティを意図的に表現していきたいなと思ったのです。繁忙期である12月にその要素を付与するのは難儀。だから11月の間に、という考えに基づいている。

飲食業をしていると、飲食業に飲み込まれる。それをよしと思えるのであれば、飲食の道に徹して突き進めばいいし、それはとても幸せなことだ。だけど、そういう面々だけで自店を成り立たせることはできないと思うし、自店だけでなく多くの店が該当し、広く言えば飲食業そのものが同様であろうと、そんなふうに思う。

例えば、僕は文章を書くのが好きだし、

あゆむはイラストを描けるし、シルバーアクセサリーをオンラインショップで売っている、

ダースーは歌を歌うのが得意だ。

こういった各々の個性を飲食業に埋もれさせず、そして、切り離さず、むしろ実店舗(オフラインの場)があるということを利としてフォーカスしていきたい。

今年の「忘年会」を、同時に「文化祭」としたい、と思った理由はそういうところにある。

それぞれのアビリティやパフォーマンスのレベルは勿論それぞれであり、均一のものではない。副業として成立しているものもあれば、趣味の領域のものもあるし、完全に素人レベルのものもある。でも、そういうの境なく、ひっくるめて全部一つ一つの「表現」として、スタッフ各々の新しい側面を皆様に楽しんでいただきたいなと思ってます。

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歌うダースー

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描くあゆむ

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書くタツ

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潰れる俺と、

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とにかくは書き上げた『Journey×Journey』

11月24日、皆様のご来場、ご来店、お待ちしております。

タビショク「夜のパンまつり」への冒険

2号店がオープンして早一年となります。単日の一周年イベントは別途開催予定ですが、それとは別に何か面白いことに取り組みたいと構想したのが【タビショク「夜のパンまつり」】です。

ひそかに注目されている新トレンド「パン飲み」。J×Jでは多国籍ダイニングとして、世界のパン料理22種を2号店にてご用意致しました。海外ビール・クラフトビールや珍しい国のワインを合わせ、「パン料理×お酒」の世界をどうぞお楽しみください。

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世界各国のパン料理22種が大集合!!

それぞれ580円~880円での販売となりますが、今回の【タビショク「夜のパン祭り」】では、2号店一周年記念として10月17日~31日までの間全品半額にてご提供致します。

メニューの一部をご紹介させていただきます。

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バインミー fromベトナム 880円→440円

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トルタ・アフォガーダ fromメキシコ 680円→340円

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ラブラビ fromチュニジア 780円→390円

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クロックマダム fromフランス 780円→390円

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ザピエカンカ fromポーランド 780円→390円

上記メニューは一例で、このような形で世界各地のパン料理を22種取り揃えているのですが、オリジナルメニューも一部ございます。

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ブラジルのポンデケージョはデザート感覚で。780円→390円

そして、J×Jのオリジナル、そして一番のおススメメニューは「PHC」‼!

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ハワイのロコモコとパンケーキのコラボレーション、PHC(パン・ハンバーグ・ケーキ)。880円→440円

こちらのPHCはお客様のご要望に応じて、ダブル、トリプルとアレンジすることも可能です(ダブルで+500円となります)。

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写真はトリプル‼通常1880円→940円。映えます!!

全品半額フェアは10月17日~31日(日曜定休)までとなります。HPもしくはお電話にてご予約の上、ご来店お待ち申し上げます。この機会に是非「世界のパン飲み」をどうぞお楽しみください!!

【2号店店舗情報】

店舗名    : Journey×Journey Box round(ボックス・ラウンド)
住所     : 東京都台東区台東1‐33‐4 山上ビル1F(本店より徒歩1分となります)
電話番号: 080-4096-5577 (2号店の予約とお申しつけください)
営業時間:月-土:18時~22時(パンまつりはディナータイムのみでの提供となります) 

【ホームページ】*問い合わせフォームよりご予約いただけます。

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