Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

本店の2階を借りたはいいがどうしたものか①

新年早々に再び発出された緊急事態宣言を受けて、お店の今後について色々と考えさせられた。この時を境に協力金は手厚いものとなり(小規模事業者にとっては)、また対象範囲が「事業者ごと」ではなく「店舗単位」と切り替わったので、J×Jにとっては率直に言って救いであった。一方で、「今後も当面振り回される」という懸念は確定的なものとなり、また「いよいよ今までの営業スタイルでは立ちゆかんな」と知らしめられた。

もともとオンラインの充実を目指して去年一年励んできたので、それはまあそのまま継続するとして、「では本業である店内飲食をどうするか」を本腰入れて考えることとした。大人数での飲食を封じられることは勿論、それよりも深刻なのはリモートの定着化で、既存客の来店機会の多くを事実上失った今、新規顧客の獲得、そして「新しい来店動機」や「お店の使われ方」を創出しなければならないことは明白で、シンプルに言えば「何を推すか」と「どう推すか」の再構築が余儀なくされている。


ではそれをどう構築するか、なのだけど、その前に考えたのは「稼働時間の拡大」だった。今までは稼働時間(≒営業時間)をできるだけ圧縮し、人時も原価もできるだけ効率化し、店内営業以外のことも並走させようと励んできたけれど、今までとは逆のアプローチで営業時間について考えてみようと思い至った。上記に「拡大」と書いたけれど、正確に言うと「コントロール」に近く、スタッフの人数や環境やニーズに応じて、フレキシブルに動けるような体制を作りたい、と。


そして、そのための障害となるのは自分自身だった。自分の仕事をお店以外の場所でやれるようにするためにはどうしたらいいかと考えると、普通に事務所を持とうという話になる。自宅でいいじゃないか、という選択肢もあるけれど、お店で何かあった時にすぐに対応できるようにはしておきたい(この時点でマネイジメントが弱いのだけど、それはまた別の課題)。なので、お店の近くであることがまず最初の要件になるのだが、「そう言えば…」と本店の2階が空いてることを思い出した。これ以上に都合のいい物件は他にない。2階がとれなければこの作戦はその時点で破綻、もしとれるのではあれば突き進めるべき、という想いで獲得に乗り出したけれど、話はスムーズにまとまり、あっさり契約となった。

f:id:journeyjourney:20210504233726j:plain

f:id:journeyjourney:20210504233816j:plain

f:id:journeyjourney:20210504233853j:plain

引き渡し時はこんな感じ。クリーニングもされていない状況だったが、その代わり月々の家賃を抑えてもらった。ここから内装工事が始まる。