Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

J×Jの冒険-2015年7月後編「スペイン・ラウンド」-

5月のGWにKと飲んでる間に企画したイベントが近づいてきた。

www.journeyjourney-blog.com

www.journeyjourney-blog.com

J×J主催の初めてのイベントは「スペイン・ラウンド」。その名のとおりスペインをテーマにしたイベントで、スペインにちなんだドリンクを出しながら、スペイン料理を提供する、というシンプルな構成。けれど、特定の国にフォーカスすることで通常営業ではできないパフォーマンスができるという点で、僕にとっても楽しみなイベントになった。

「まるさんに手伝ってもらうんで、当日、ヤマモトさんはホールで飲んでてください」とKは言った。確かに僕が料理を担当するとなると、「K主体のイベント」という感が薄れる。それでは意味がないので、僕は基本ノータッチの姿勢でいた。

というわけでフードメニューに関してはKとまるちゃんが二人で打ち合わせしながら決めたのだが、ドリンクに関してはスペインビールやサングリアの他に試したいことがあったので一つリクエストを出した。それはスペイン・ラウンドに「世界遺産カクテル」を提供することだった。

世界遺産カクテル」はオープンする前からずっとやりたいなと思っていたメニューだったのだけど、そこまで手が回らない上に、そもそもカクテルに関する知見もほとんどない。そこで、世界一周仲間のバーテンダー(エビちゃん)に相談してレシピを考案してもらっていた(世界遺産カクテルについてはまた別の記事で触れる)。5種類ある世界遺産カクテルの中に『サグラダ・ファミリア』があったので、ちょうどいい機会だと思って、スペイン・ラウンドに絡ませることにした。

世界遺産カクテル『サグラダ・ファミリア』はこんな感じ。

f:id:journeyjourney:20180326012048j:plain

サングリアをベースにしたカクテルで、サグラダ・ファミリアの螺旋階段を表現するためにレモンの皮を使ったホーセズネックスタイルにしてある。

世界遺産カクテルをスペイン・ラウンドで提供するにあたり、レシピの考案者であるエビちゃんもイベントに参加してくれることになった。準備はこれで概ね整った。

イベント前夜、Kは夜遅くまで練習と仕込みに励む。

f:id:journeyjourney:20180326013011j:plain

 

そして、当日。

f:id:journeyjourney:20180326013110j:plain

f:id:journeyjourney:20180326013159j:plain

f:id:journeyjourney:20180326013227j:plain

7月最終週の土曜日、そして墨田川花火大会と被る日程だったにも関わらず、大勢の人が参加してくれた。

 

助っ人として参加してくれたエビちゃん

f:id:journeyjourney:20180326013450j:plain

当時下北沢のバーテンダーだったエビちゃんは今は渋谷で『ebian』という自分のバーを経営している。

当日厨房に立った3人で記念撮影し、

f:id:journeyjourney:20180326014303j:plain

時間はあっという間に駆け抜けた。

f:id:journeyjourney:20180326014342j:plain

何かと緊張してしまうKにとって、この時の達成感と解放感は並々ならぬものだったと思う。僕自身もKが頑張ってくれたおかげでフロアで飲むことができたし、イベントの終了を受けて多いに安堵し、おそらくかなりのお酒を飲んだ。この日、ゲストが帰ったあと、Kと何をどう話したかよく覚えていない。

よく覚えていないけれど、日高屋に向かう二人の背中がこの時の昂揚を示しているような気がする。

f:id:journeyjourney:20180326015405j:plain

この時すでに次の渡航先を決めていた。次は日本。真夏のスペイン・ラウンドは9月のジャパン・ラウンドにつながっていった。

f:id:journeyjourney:20180326015931j:plain