Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

J×Jの激辛道とJ×Jの『ゲキカラドウ』への冒険①

まもなく、2023年6月22日の深夜24時半より『ゲキカラドウ2』の最終回が放送されます。大幅に、がっつりカットされてないかぎり、ジャーニージャーニーが出てます。

ジャーニージャーニーと「激辛」はどこから始まったか。

2016年(オープン2年目)の12月24日か25日に『スパイシークリスマス』と題して、イベントを催したのが「ジャーニー×激辛」の最初の記憶です。何故、そんなイベントを打ったかと言えば、「父親が趣味で畑をやっていて、そこで収穫された唐辛子が大量に送られてきたから」。大量の唐辛子をどうにか有効活用したかったし、しなければならなかったのです。イベントに向けて、ヒーヒー言いながら、あれこれ試作し、思索したのを覚えています。

けれども、それ以降、2019年に至るまで通常営業において「激辛」に取り組んだ記憶はありません。お店のコンテンツとして育てていきたいなと思いながらも、日々の営業に忙殺されていました。そして、それと同時に、お店オリジナルの調味料を作りたいとは思っていて、調味料を作るならば激辛関連がいいなと考えていました。当時「健康食品」にも少し興味があって、健康食品に関しては「ワールドビギン」、激辛調味料は「ワールドエンド」という商品名にしようと妄想を膨らませ、そんな会話を実際に居酒屋で誰かと飲みながら豪語していたのも覚えています。

2019年夏、J×Jは再び、激辛に取り組み始めました。お店が落ち着いてきたから、というのもありますが、それよりも直接的なきっかけとなったのはやはり父の畑でした。その夏、大量のハバネロが収穫されたのです。当時の自分たちにはこのハバネロが鮮烈で、スタッフ一同、悶え苦しみました(でも、楽しかったww)。

www.youtube.com

www.youtube.com

悶え苦しみながらも楽しかった夏は過ぎ、やがて季節は秋へ、冬へ。

ハバネロでこれだけ辛いってことは、ジョロキュアとかってどうなっちゃってるのよ、ていうか、それ以上に辛いトリニダードスコーピオンだとか、キャロライナリーパーって領域、展開しすぎでしょと思いながらも、旅人精神で奥へ奥へ、先へ先へと突き進みました。その旅路の果てに生まれたのが「健康で、文化的な、最低限度の激辛」という概念です。結局ピリ辛では物足りないし、辛すぎてもダメ、そのレンジのどこかにあるスパイシーサンクチュアリを「健康で、文化的な、最低限度の激辛」と定義し、それを表現・提供することを目標としました。

www.youtube.com

そして、その流れと勢いで開発したのが「世界一周激辛コース」(2019年初考案時点でのコースです。2023年現在はコース内容は多少変わっています)。

www.youtube.com

「世界中の唐辛子と世界中の激辛料理を同時に一度に楽しめる」というのをコンセプトとし、多国籍料理店としての「ならでは感」を凝縮しました。この動画を撮影したのが2019年の暮れ、2020年はこのコースを全面に打ち出し、「ジャーニー×激辛」を一気に打ち立てようと計画していました。


そんな矢先に襲来したのが、皆さんご存じのウィルスです。


あの狂騒曲により、「ジャーニー×激辛」は一度も日の目を見ることなく、一度もご提供することなく、全て白紙化しました。