Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

秋葉原路地裏酔いどれ経済論2021③(7月~9月)

それまでは時短や酒類提供禁止を要請されたとしても、やりたいこと、やらなきゃいけないことがたくさんあって、暇することはなかったのだけど、宣言の相次ぐ延長の中で、いよいよやることなくなったな…と感じたタイミングがあった。デリバリーやECに取り組むことによって商品化したメニューもそれなりにあるし、通常に戻ったとしても推せるのだから、暇なうちに新メニューを既存のメニューに加えることにした。

でもそうこうしてるうちに、既存のメニューも変えたい衝動に駆られた。でも過去に何回かリニューアルの経験もある自分はリニューアルがどれだけ大変かは身に染みている。いざ変えるとなるとたとえ小幅であってもかなりしんどい作業になる。膨大な時間がとられることになる。でも、この先、それができる時間があるだろうか。またとないチャンスなのではないだろうか、と考え、意を決しました。

というわけで、⑪グランドメニューのリニューアル。そして、マイナーチェンジではなく、原型とどめないくらいに大幅に変更することにした。A.基本的に事前予約とコースを主体としていたこと、そして、B.スペースがないこと、C.単品が充実すればするほどスタッフへの引き継ぎが難しくなる、という事情があって、単品に関してはブレーキをかけていたけれど、まずそもそもAの前提が崩れる、Bは2号店裏の改装と本店2階のスペースを得たことで改善できる、Cに関してはコロナ禍において前々からやりたいことはある程度できたので、自分が現場中心になることは問題ない。であれば、とことんやってやろうじゃないかということで、それまで50品程度だったメニューを120品くらいまでに広げました。これが本当に途方もない作業だった。

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でも大変だった甲斐あって、相応の手応えも感じています。宣言解除後、すぐに忘年会シーズンに入ったので結局コース主体だったけれど、ここからは単品・アラカルトも増えてくると思うので、うまくバランスを取りながら満足度を高めていきたい。

そして夏場に取り組んでいたもう一つの大きなことは箱根で何か事業を起こせないかと計画したこと(⑫箱根事業)。内装担当である早川から「箱根にいい物件があるんです」と声をかけられ、7月に一度見に行ったところから、プライベートも含めて立て続けに3回行った。可能性は十分あると感じたけれど、資金やヒトの問題で結局決めきれなかった。けれど、線が全く途絶えたわけではないので、今後も箱根には注目しながらチャンスを伺いたいとは思っている。

もう一つは自分たちなりのSDGsに取り組んだこと。もともとは自分自身が今年、ここぞとばかりに健康診断など病院に行く機会が多かったことと、時短のみならず酒類提供も禁止されたことに端を発している。この機に「せっかくだからお酒を抜いてみよう」ところから自分たちにとってのSDGsの考察を始めた。食や健康はSDGsの概念の中の一部に過ぎないし、自分たちにできることはミクロなことだけども、だからこそイチ飲食店ができるSDGsとは何かを探り、それを「世界一周SDGsコース」として表現した。

www.journeyjourney-blog.com

このコースもまだまださっぱり認知されていないけれど、曖昧な形ではなく一度きちんと体系化できたのは良かったと思ってるし、この取り組みを通して、栄養弁当やインジェラなど新しく定着したものがあることや、何より自分自身の健康への意識に変化があったのが成果。2022年もできるだけ毎日10㎞歩けるように頑張りたい。