3月1日の契約開始から27日のレセプションのまでの26日間、
内装工事を進め、
立地を検証し、
他のお店に勉強に行ったりした。
その上で、
その一方で、
各種手続きを済ませた。
こうして、今まで生きてきた中で最も濃密な3週間が過ぎていった。
レセプション初日まであと3日。
カウンターが磨き上げられ、
外看板がつき、
ビールサーバーも到着。
そして、掃除。
写真撮影。
買い出し。
追い込む。のち、メシ。
追い込む。のち、サケ。
追い込んでる。つもりが、いつのまにか追い込まれていた。
上の写真はレセプション前夜、追い込まれてる時の写真。
「ヤ、ヤマモトさん、これ、大丈夫なんでしょうか…?」
…。
…。
前日だと言うのに、店内はひっちゃかめっちゃかで、前日だと言うのに、翌日の40人前に備えた仕込みはまるで手をつけられていなかった。「これ、大丈夫なんでしょうか…?」と聞かれたのは覚えているけど、自分がどういうふうに答えたか覚えてないし、正直、レセプション前の3日間のことは何故だかあまり記憶にない。
ただ、前日の夜、帰る前に家の近くの公園に立ち寄ったのは覚えている。桜は開花したばかりで、まだ一分咲きといったところだった。
その桜に向かって、所信を表明した。
目の前の桜はあと一週間もすれば満開になるだろうが、店はそう簡単に満開にはなるまい。一分咲きが一年続くかもしれないし、3分咲きのまま頭打ちかもしれない。けれど、初心は忘れてはならない。所信も忘れてはいけない。これから色々あろうが、その大半は初心と所信を揺るがすもので、擁護するものは少ないだろう。時にそれを曲げることも要されるかもしれないが、納得のいくまでとことんやってみよう、と。