内装工事3日目の朝はオーブンと冷蔵リーチインケースの搬入から始まった。
厨房機器の大きな買い物はこの2つのみ。オーブンはガスを使うので、メーカーからの搬入の日程とは別に東京ガスに入ってもらう日程も調整しなければならない。そこでまず東京ガスに連絡すると「私たちも厨房機器を取り扱っているので良かったら」という具合で商品を案内してくれた。僕はこの時まで東京ガスライフバルが厨房機器を販売してることを知らなかった。
値段も他のメーカーと変わらない。むしろちょっと安いくらいだった。ライフバルで購入すれば、メーカーと東京ガスの日程を調整する必要はなく、作業を一本化することができる。おまけに担当の方は元厨房機器メーカーの出身。厨房機器の知識は豊富で、商品の選定、ひいては厨房レイアウトの助言までしてくれるという手厚さ。もはやガス屋さんにあらず、メーカーの営業さんにあらず、コンサルタントの領域に踏み込んでいた。たまたま担当の方が精通していただけで、一同に同様ではないかもしれないけど、ライフバルはおススメ。対応も丁寧だし、スピーディー。オーブンと冷蔵リーチインはライフバルから購入することにした。
搬入当日、こんなでかいの入るのだろうかと思ったけれど、
ぎりぎりのところにぎりぎりで滑り込む。
当たり前と言えば当たり前だし、地味と言えば地味だけど、こういうのも職人芸だなあと感心する。
次に塗装。【内装工事】編②でも書いたように、元々真っ白の物件をいきなり塗りたくるようなことはせず、シンプルなところから始めて、営業しながら順次カラーリングしていきたいと考えていた。とは言え、あまりにもさっぱりしすぎている。ポイントを絞って、色をつけることにした。主に窓枠とドアのサッシにロゴでも使用している黄色を入れた。
翌日はクロス張り。これも塗装と同様の意図で、要所に木目を入れることで全体の雰囲気を落ち着かせる。
柱に木目調を入れるだけでも印象は大分変わる。
そして、トイレ。全面真っ白だった前テナントにおいて、何故かトイレだけはニモの壁紙が貼られていたが、
これを剥し、柱と同様の木目のクロスに張り替えた。
塗装やクロス張りの業者が入っている間、ディレクターであるハヤタツは残りの大工仕事を仕上げる。例えば、本棚の作成。
こんな感じで朝から晩まで、晩から朝まで突貫で内装工事に徹していた。
モノは隅に追いやられ、
ボクも厨房に追いやられ、
挙句、ガス台の上に追いやられた。
とは言え、邪魔にならないように大人しくしていただけ。個人店の立ち上げにおいて自分たちでやれることは自分たちでやる、というパターンも多いと思うけど、自店に関しては完全に職人さんたちに任せた。内装に関して、自分で施工した箇所はきれいさっぱり1つもない。
ガス台の上で何をしていたかと言うと、世界新聞の連載記事の執筆。今考えてもあのパツパツの状況下でよく書いてたなとちょっと感心する。契約開始からオープンまでの過程をリアルタイムに合わせて記事にするという荒行に挑んでいた。
レセプションまであと一週間。
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