Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

ドイツとハンガリーとチェコとオーストリアを5泊7日、15万円でリッチでもプアでもない普通な旅をしようvol②

「ヨーロッパ諸国を5泊7日で4か国まわり、予算を15万以内に抑える」というのは一般的に考えて、どういうふうに解釈されるのだろうか、というのはこういうタイトルで記事を書く以上、気になるところではあります。「やすっ」と感じる人もいれば、「そんなもんでしょ」と言う人もいるだろうし、「家族で行けばそれも40万〜60万になるわけだから、やっぱり難しいよね」と認識する人もいるかもしれない。まあ、おそらくそのどれもが正しい解釈になるのだろうと思います。

だから、「ドイツとハンガリーチェコオーストリアを5泊7日、15万円でリッチでもプアでもない普通な旅をしよう」というタイトルは果たしてキャッチ―なのか、あるいはスルーなのか、正直よくわからない。でも書き手としては、だからこそちょっと面白いなと思ったりもします。

JALの直行便で9万って安くないですか?」と取引先の方に聞いてみると、「マジすか、めっちゃ安いですね。僕、正月に九州の実家に帰ったんですけど6万かかりましたよ」と言っていた。日本においては当たり前というか、そうだよねー、それなー、という話なのだけど、これについて改めて考えてみると、改めて面白いなと感じる。僕は強い地元意識があるわけではないし、「生まれ」や「出身」について日常生活において特に気にしたりするタイプではないのだけど、にも関わらず、望郷の念は意外とある、何故かある。生まれは山口なのだけど、そして、ほぼ生まれただけなのだけど、たまには帰らないとな、と思うし、帰りたいな、とも思う。けど、だからと言って、義務的に行こうとは思わないし、ましてや慣習に倣おうとも思わない。帰りたいな、と思う時に「帰れる」、あるいは「迎えられる」のが「故郷」であり、故郷のいいところではないだろうか。

一昨年の夏に久しぶりにお盆に帰省したのだけど、羽田はほぼ半狂乱の様相を呈していた。早朝の朝7時にも関わらずだ。あまりの混雑に、乗客も羽田のスタッフもヒステリーに近い状況で、荒れ狂う市場に翻弄される東京証券取引所のど真ん中にいるかのようだった。これが本当に夏季休暇と呼べるのか、と甚だ疑わしく、そして、この半狂乱と大混雑と集団ヒステリーを潜り抜け、疲れ果てた体と精神で参られるお墓は本当に幸せなのか、と斜めに思う。というわけで、一昨年の夏の羽田で、僕は思った。お墓には静かなる心で、静かなる時間を以って、静かに参ろう、と。大切なのは特定の日に特定の形で参ることではないだろう、単純に祖先を敬う気持ちがあるかどうか、だ。

この記事において、21世紀における墓参りの在り方について論じるつもりは当然なく、何が言いたいかと言うと、つまり「オフシーズンを狙え」ということだ。挙国一致の右に倣えで、人々は師走とクリスマスと年末と年始に、膨大な予算とカロリーを投じている。挙国一致と言うか、日本のみならず、ほぼ全世界的にその盛大なパレードが行われている。一方、1月の第2週なんて全世界的に誰も見向きもしていないのだ(1月7日をクリスマスとしているエチオピア以外)。日本で言えば、成人の日があり、成人以外誰も何の関係のない早速の意味不明の3連休があるわけだが(働き方改革は労働意欲がある人の「働きたい」という意識をどう捉えているのだろうか?)、21歳以上の国民は家でニュースを眺めながら「最近の若者はまったく…」と言いつつ、ゴロゴロしているだけだ。何の意味があるだろうか。

そんなふうに家でゴロゴロするぐらいであれば、健気にライトアップだけは続けているヨーロッパに行った方がいい。

f:id:journeyjourney:20200121015716j:plain


つまりは「オフシーズンに行こう」ということであり、このブログは特に裏技やテクニックを披露するわけではない。オフシーズンは安いし、人も少ないからおススメだよ、以上、以上である(とは言え、これじゃあなんなんでもう少し具体的に旅行記を綴っていこうと思います)。