Journey×Journeyと山本ジャーニーの冒険-独立・開業と「旅食」の航海日誌-

秋葉原の多国籍・無国籍のダイニングバー「Journey×Journey」。独立開業までの過程とオープン後の日々を綴る、山本ジャーニーの営業日報。

J×Jの冒険-2015年4月①「商売不繁盛論」vol1-

これまでアメブロのサービスを使用してきたが、ちょうど一区切りついたところで、長い間お世話になったアメブロを離れ、心機一転、この「はてなブログ」にお引越しすることにした。これにも色々と理由はあるのだけど、それはまた別の機会に記していきたい。

過去の記事も全部こちらにインポートしたので、バックナンバーは簡単に遡ることができる。前回の記事までが物件探しから開業に至るまでの過程、ここから先が実際の営業の振り返りとなる。

でも、具体的な話に入る前に、去年の4月、オープンしたての頃に自分がどんなことを考えていたか、を書き留めておきたい。それはつまり、自分の根本的な営業スタンスであり、全ての行動はその基本姿勢に由来し、派生されている。だから、まずはその「根本」に触れたい。


オープン当初、僕の根本にあったのは「商売不繁盛論」だった。


新店のオープンとなれば、チラシやビラを撒いて告知をしたり、オープニングセールを打って、認知の徹底と大々的な呼び込みを図るのが一般的だと思うが、その手の施策は一切打たなかった。看板も店名が記載されただけのシンプルなものにとどめ、WEB上でも通常営業に関してはほとんどアナウンスしなかった。


通常営業のオープン初日(4月1日)は友人や知り合いが10人くらいご来店(確か)。初日以降も誰かしらが来てくれたけど、全て僕の身内で一般のゲストの来店はないまま、10日も経たないうちにノーゲス(お客さんが一人も入らない日)になった。


 

 

「ヤマモトさんの人生最後の青春ってこんなもんか…、って思いました」

 

 

と後日、スタッフの加藤はこの時を振り返って僕に言った。開業から軌道に乗るまでの期間を僕が「人生最後の青春」と位置付けていたからで、「意外と拍子抜けの青春だな」と思っていたらしい。


 

けれど、僕の方に落胆はなかった。



 

 

2015年4月、「売上をどう抑えるか」という商売不繁盛論が自分の中での最重要のテーマだったからだ。